研究課題/領域番号 |
19K20399
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 智弥 京都大学, 化学研究所, 助教 (50795333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 細胞系譜比較 / 細胞系譜推定 / シングルセル解析 / 木のアラインメント / 木の編集距離 / 機能遺伝子群解析 / 単一細胞解析 / オミックスデータ / 細胞系譜推定・比較 / トランスクリプトーム / グラフアルゴリズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、単一細胞オミックスデータに基づいて細胞系譜を推定し、それらの比較を通じて生物学的及び医学的知見を獲得するための高速かつ高精度な統合解析アルゴリズムを開発する。細胞系譜推定とそれらの比較手法が確立されれば、正常組織の発達や癌などの病理について重要な情報を提供することができるだけでなく、例えば、分化性能の良いiPS細胞を選別することや細胞が正常に分化しない場合の原因究明などに役立つと考えられるため、近年著しい発展を遂げているiPS・ES細胞を用いた再生医療研究の一助にもなることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では,単一細胞遺伝子発現データに基づいて細胞系譜推定から比較までを行う統合解析アルゴリズムを開発した.本手法をヒト繊維芽細胞およびヒト骨格筋芽細胞のデータに適用した計算機実験では,2つのデータセット間の細胞群の対応関係を求め,木のアラインメント上のパスに対して動的時間伸縮法を用いて擬似時間の比較を行ったところ,既存の報告と同様の結果が得られることを確認した.また,人工データやヒト骨髄の細胞データを用いた計算機実験でも本手法の有効性を確認した.さらに,他手法との比較および機能遺伝子群解析に基づいた本手法の有用性に対する考察と得られた結果の生物学的解釈も合わせて論文投稿を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の目的は,単一細胞遺伝子発現データに基づいて細胞系譜を推定し,それらの比較を通じて生物学的および医学的知見を獲得するための高速かつ高精度な統合解析アルゴリズムを開発することである。本研究課題で開発した手法をさらに発展させ,細胞間の系統関係をより詳細なレベルで明らかにすることができれば,正常組織の発達,恒常性の維持機能,発達障害,そして癌などの病理について重要な情報を提供することができるだけでなく,分化性能の良いiPS細胞を選別することや細胞が正常に分化しない場合の原因究明などに役立つと考えられるため,再生医療研究の一助となることが期待される.
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