研究課題/領域番号 |
19K20413
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榊 剛史 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 客員研究員 (00735805)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | SNS / インフォデミック / 情報拡散分析 / 社会ネットワーク分析 / ユーザ行動モデリング / 計算社会科学 / 炎上 / ウェブマイニング / 情報拡散 / コミュニティ抽出 |
研究開始時の研究の概要 |
ウェブやソーシャルメディアの登場・普及によるコミュニケーションの変化に伴い,ソーシャルメディア上の情報拡散により炎上やフェイクニュースの拡散など問題のある現象が引き起こされ,社会全体に負の影響を及ぼしている.ソーシャルメディア上の情報拡散を分析するこれまでの研究では,拡散事例を後から分析するアプローチが殆どであり,その早期検知・予兆発見を実現した手法は存在していない. 本研究では,投稿・投稿者をグルーピングした投稿群・投稿者群を単位としてソーシャルメディアにおける情報拡散のモデル化を行い,早期検知・予兆発見を実現すると共に,それらの現象を防止するための対策・手法を提案する.
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研究成果の概要 |
本研究では,SNS上での大規模な情報拡散を対象として,それらには実際にはどのような投稿者や話題が含まれているかを俯瞰的に捉えるための分析手法を確立すると共に,拡散に寄与する投稿者や話題の特徴を明らかにした.特に,拡散に寄与する投稿者同士のネットワークが持つ特徴・言語的な特徴が情報拡散の規模に影響を与えることを明らかにした.一方で,投稿者のネットワーク形成においては,共通の話題が影響することが明らかになった.これにより,最初は共通の話題についてコミュニケーションを行う中で投稿者のネットワークが形成された後,そのネットワークの特徴によって情報拡散の規模がある程度規定される,という仮説が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SNS上での炎上やインフォデミックの発生の発生に伴い,SNS上の情報拡散が社会全体に与える影響が大きなものとなっている.そのような中で,本研究課題では,情報量の多さ故に人間が捉えることが難しい大規模な情報拡散について,それらを俯瞰的に理解可能な形に可視化できる分析手法を提供した.このような分析手法手法により現象を可視化することで,人々の適切な意思決定を支援することができ,ひいては大規模な情報拡散から生じる社会の不利益を低減できることができると考えている.また,そのような情報拡散を引き起こす要因を明らかにしたことにより,誤った情報や不適切な情報の拡散を低減することにも繋がると考えている.
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