研究課題/領域番号 |
19K20432
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
増永 英治 茨城大学, 地球・地域環境共創機構, 助教 (90779696)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 湖沼 / 貧酸素 / 混合 / 栄養塩 / 霞ヶ浦 / 乱流混合 / 貧酸素水塊 / 熱収支 / 栄養塩溶出 / 湖 / 富栄養化 |
研究開始時の研究の概要 |
生態系に重大な悪影響を及ぼす富栄養化は世界各地の湖沼で顕在化しており,持続的な水資源利用等の観点からその解決が急務となっている.しかしながら栄養塩や酸素循環動態の解明に必要な流体力学的な物質輸送過程も浅水湖での知見は乏しい.本研究では富栄養化が進行する茨城県霞ヶ浦における水環境形成メカニズムを解明するために,物理学・化学・生物学の学際的アプローチによる高解像度の実地計測とそれを統合させた最先端の解析モデルを開発する.
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研究成果の概要 |
生態系に重大な悪影響を及ぼす富栄養化は世界各地の湖沼で顕在化しており,持続的な水資源利用等の観点からその解決が急務となっている.リンは,窒素と並んで湖沼の富栄養化の指標であるが,低酸素状態の水が湖底に接した際に溶出するという特殊な化学的特徴を有している.しかしながら,酸素分布の形成プロセスが明らかとなっていないため栄養塩動態の解明が進んでいない.本研究では,流体力学・海洋物理学を研究する立場から,湖沼の富栄養化問題と物理過程の関係性に注目し,茨城県霞ヶ浦における水環境形成メカニズムを解明するために,物理学・化学・生物学の学際的アプローチを統合させた解析を実施した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,これまで解析が進んでいなかった小スケールの乱流や波動現象を直接観測し,これらの計測技術と化学・生態系プロセスに精通する研究協力者と連携して栄養塩の動態を解明する点に学術的意義がある.世界の多くの湖沼やため池における富栄養化や水質汚濁は大きな問題となっており,解決策を立てるためにこれらの現象に関わる物理・生態構造の把握が急務となっている.本研究から明らかにした霞ヶ浦における貧酸素水動態や関連する現象は,本研究をケーススタディとして富栄養化が進む世界各国の湖沼での富栄養化対策モデルを提供し,世界規模で問題となっている浅水域の環境改善に貢献できる.
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