研究課題/領域番号 |
19K20447
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
朱 春茂 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(地球表層システム研究センター), 研究員 (00807513)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 有機エアロゾル / 物質循環 / 林野火災 / 大気輸送モデル / Brown carbon aerosol / Light absorption / Filter observation / Sky radiometer / Transport model / AAE / AAOD / Methanol extraction / Brown carbon aerosols / Sky-radiometer / Source apportionment |
研究開始時の研究の概要 |
Brown carbon (BrC) aerosol is one of the most uncertain component in affecting earth’s radiative balance. The light absorption properties of BrC will be clarified using combined approaches of in-situ filter observation and sky radiometer measurement at Fukue Island, western Japan, an outflow site of the Eurasian continent. Key light absorption properties of BrC will be evaluated and the dynamics analyzed. Sources of BrC at Fukue will be investigated using the up-to-date atmospheric Lagriangan dispersion model Flexpart together with satellite observations and emission inventories.
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研究成果の概要 |
ブラウンカーボン(BrC)エアロゾルは、大気環境や気候変動を影響を及ばすが、東アジア域の動態と発生源について未だよくわかっていない。本研究では、長崎県福江島において、現場観測とスカイラジオメータ観測を組み合わせて、BrCエアロゾルの光吸収特性や発生源を評価した。フィルター観測から得られたBrCの光吸収オングストローム指数AAEは、スカイラジオメータ観測から得られたものと正のSpearman相関(相関係数 0.77, p < 0.1)を示した。大気輸送モデルと衛星による火災ホットスポットを用いて、中国東部の化石燃料燃焼と野外バイオマス燃焼が高BrCイベントと関連していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東アジア諸国の急速な経済成長に伴い、微小粒子状物質(PM2.5)が大量に排出されている。PM2.5中のBrCは日本や北太平洋西部に多く運ばれ、大気質の悪化やエアロゾルの化学組成を変化させる。なお、中国は、化石燃料から持続可能な資源へのエネルギー転換を進めており、今後、BrCの排出量が増加すると予測されている。また、BrCはロシアの森林火災からも排出される可能性があり、後者は2100年にはより頻繁に発生すると予測されている。この研究の結果は、東アジアにおけるBrCエアロゾルの動態と気候への影響の解明に役立つと考えられる。
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