研究課題/領域番号 |
19K20470
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
花本 征也 金沢大学, 環境保全センター, 講師 (10727580)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 動物用医薬品 / 畜産排水 / 河川調査 / 数理モデル / 原単位 / 濃度予測 / モデル検証 / 家畜頭数 / サルファ剤 / リンコマイシン / 家畜 / 土壌収着 / モデル |
研究開始時の研究の概要 |
畜産地域では動物用医薬品による水環境汚染の緩和が喫緊の課題となっている。排出源対策を戦略的に推進するためには、畜産地域からの動物用医薬品の排出・流出モデルを構築する必要がある。そこで本研究では、動物用医薬品に対して、畜産地域における晴天時・雨天時の現地調査と、土壌収着試験を行う。これらのモデルと既存知見、流域情報を組み合わせ、畜産地域における動物用医薬品の排出・流出モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
医薬品の使用量・代謝率や、流域の家畜頭数・家畜糞尿排水処理率等を用いて、畜産排水処理施設のみを排出源とした動物用医薬品の水圏排出モデルを構築した。国内有数の畜産地域である大淀川流域において動物用医薬品3物質の河川調査を月1-2回の頻度で1年間実施したところ、モデル推定値は実測値の1/2~2倍の範囲内に含まれており、対象河川・物質については、本モデルにより水圏排出量が高い精度で予測可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
欧米と日本では家畜糞尿の管理方式が異なっており、「欧米」では豚の糞尿は主に液肥として農地に散布されるが、「日本」では豚の糞尿は分離された後、尿は排水処理された後に水圏放流され、糞は堆肥化後に農地散布される。本研究により、排水処理と堆肥化を基幹技術とした国内の家畜糞尿管理方式において、動物用医薬品の水圏排出量の予測手法が世界で初めて提案された。他物質・他河川におけるモデルの検証・改良が必要であるものの、本研究により、動物用医薬品の流域管理において重要な知見が提供されたと考えられる。
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