研究課題/領域番号 |
19K20475
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹内 悠 京都大学, 工学研究科, 助教 (70835272)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 下水再利用 / 膜処理 / 新素材膜 / 微量化学物質 / 微量化学物質除去 / 下水再生処理 |
研究開始時の研究の概要 |
ロバスト炭素膜の下水再生処理への応用を検討する。ロバスト炭素膜が持つ強固な膜構造と優れた耐久性を活かすことで、有害化学物質の除去率の安定化と強力な膜洗浄が可能となり、追加処理を必要としない省エネルギーな膜処理プロセスを実現できる。プロセス開発のため、1) ロバスト炭素膜の有害化学物質に対する除去性評価、2) オゾンを用いた膜洗浄による膜目詰まりの抑制効果の検討、3) 異なる原水に対するプロセスの有効性評価、4) パイロットプラントでのエネルギー評価を実施する。 本研究成果は下水再利用時の化学物質による健康リスクの低減に寄与するほか、下水再利用の促進により災害時の緊急水供給施設の増加に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究では新素材の水処理膜の下水再生処理への応用を目的とし、酸化グラフェン膜の微量化学物質に対する除去性評価を行った。酸化グラフェン膜での医薬品類(約50種)の除去率は、医薬品類の電荷によって大きく異なり、マイナスの電荷を持つ医薬品類の除去率は、プラスの電荷を持つあるいは電荷を持たない医薬品類の除去率よりも高くなる結果が得られた。酸化グラフェン膜はマイナスの表面電荷を持つことから、膜と医薬品類との電気的相互作用が大きく影響することが明らかとなった。また、非電解質の医薬品類の除去については、膜との疎水性相互作用が重要な因子となることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノマテリアルを用いた新素材膜は次世代の水処理膜として期待されるが、その研究は未だ萌芽期であり、膜の除去性能は一部のイオン類に対する評価にとどまっていた。本研究では下水中に存在する多様な医薬品類を対象に、酸化グラフェン膜での除去特性を評価したものであり、新素材膜での微量化学物質の除去特性の解明につながるものである。
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