研究課題/領域番号 |
19K20515
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
幸加木 文 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 特任研究員 (80794312)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | トルコ / 市民社会組織 / イスラーム / 市民社会 / 政教関係 / 移民・難民 / ジェンダー / トルコ政治 / 社会的分断 / スカーフ / グローバル化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,トルコの政治・社会変化を政治的視角からのみではなく,市民社会における種々の市民社会組織や個人の活動に着目し,大きな変動期にあるトルコの世俗化/宗教保守化の様相や,宗教的多様性の在り方,自他を隔てる社会的分裂の問題を分析し解明することを目的とする。また,トルコ一国に限らないトランスナショナルな視角から,特に青年層のトルコ国内外への双方向の移動やグローバル化時代における人や思想,情報の越境性,トルコ国内外の市民社会組織との相互関係に着目し,個々人や市民社会組織の多様かつ複雑な動態の実証的な分析を通じて,現代トルコの政教関係及び市民社会の変動に光をあてることを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究ではコロナ禍を挟んだ期間中にトルコを除いた7か国にて100人以上のトルコ系移民、難民に聞き取り調査を実施した。トルコ本国の政治・社会状況が、国外で活動する市民社会運動及び個々人の人生や信仰にいかに影響が及んでいるのか、活動の実態やメンバーの参加の動機、今後の見通し等を個人のライフストーリーを踏まえて明らかにし、トルコの社会的分断の深化や政治による宗教利用の弊害等の現状の問題を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、トルコの市民社会組織の活動や個人の言説分析を通じて、公正発展党政権期のトルコの政教関係、社会的分断の要因等を分析し、政治的観点のみならず市民社会の観点から現代トルコの政治・社会の変動を捉え考察することに資するという意義がある。また、主な調査対象としたギュレン運動は、実態が不明瞭ながら国内外で賛否両論があり、現代トルコ政治・社会研究において現政権との関係性という点でも看過し得ない重要性を有する。本研究は同運動の参加者のうち、国外に出た移民及び政治難民に聞き取り調査を実施し、トルコ本国の政治・社会状況が個々人の人生と信仰にいかに影響を及ぼしたかを解明する宗教社会学的な意義がある。
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