研究課題/領域番号 |
19K20516
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 国士舘大学 (2023) 東京大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
河野 正 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 講師 (40709002)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 中国共産党 / 農村 / 結びつき / 基層社会 / 農業集団化 / 社会主義 / 華北 / 河北省 / 農業生産合作社 / 人民公社 / 農村調査 / 中華人民共和国 / フィールドワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中華人民共和国時期の社会変容を明らかにするという大きな枠組みのなかで、人民公社初期の農村にスポットを当て、その時期の社会変容について考察するものである。この時期には社会の組織化や国家からの管理の強化が進んだが、この時期の社会変容の実態は、これまで十分明らかにはされていない。そこで本研究では、これまで十分利用されてこなかった史料やフィールドワークを通じて、当該時期の社会変容の実態を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究を通じて、主に1950年代の中国・華北地域の農村社会、とりわけ人的結合および中国共産党の権力の浸透過程について、明らかにすることができた。具体的には、1950年代の中国共産党による諸政策、特に農業集団化を通じて中国共産党の権力が村レベルで確立していくのと同時に、基層社会における「村」レベルの結びつきが強化されたことを明らかにした。これは人民公社成立時点の農村がどのような状況に置かれていたのかを明らかにするものであり、現代の中国という地域の成り立ちを考える上で重要な知見である。 本研究の成果は単著の他、複数の学術論文や口頭発表により、国内外に向けて発表を行っている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では現代まで続く中華人民共和国の成立過程で、その大部分を占めた農村社会がどのように変わったのか、あるいは変わらなかったのかを明らかにした。中国という国は、一見すると強い権力を持つ共産党が、国土の隅々まで強く管理するというイメージが持たれる。しかし旧来の中国についての研究では、社会の弱い結びつきや、社会を十分管理できない政府の姿が指摘されてきた。そのため本研究は、共産党による社会管理の実態、そしてそれがどのような歴史的過程を経て出来上がったものかを考察した。 本研究では1950年代の農業集団化政策を通じて共産党の権力が強化されるのと同時に、村社会の結びつきも強化されたことを明らかにした。
|