研究課題/領域番号 |
19K20521
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤澤 奈都穂 (遠藤 奈都穂 / 藤澤奈都穂) 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 特別研究員(CPD) (00838443)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | アグロフォレストリー / コーヒー / ラテンアメリカ / 小規模農家 / 農離れ / 生業複合 / ロブスタコーヒー / パナマ / 熱帯農業 |
研究開始時の研究の概要 |
熱帯林保全が重視される中米各国では、「地域住民の生活」と「地域の森林保全」の両立に貢献するものとして、「コーヒー・アグロフォレストリー」に注目が集まっている。同時に、近年は住民の生業戦略が多様化していることを考慮した農村開発にも感心が向けられている。本研究では、中米パナマ共和国において、住民の多様な生業戦略に応じた有効なコーヒー・アグロフォレストリーの管理方法や資源利用を明らかにする。住民がどのような課題や意図をもって「栽培地の資源の多様性」を管理してきたのか、その形成プロセスに着目し、住民の現代の生活に即した具体的なアグロフォレストリーの活用法を提示する。
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研究実績の概要 |
本課題では「現在の中米の農村において、住民の生業戦略と地域の森林保全の両立に、アグロフォレストリーはどう貢献しうるか」を核心的問いとし、中米パナマ共和国において、生業における農業の比重が低下するなかで、住民がコーヒー・アグロフォレストリーを実施することの利点を明らかにする。 本年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、これまで実施することが困難であった実地調査を実施した。長期に渡るロックダウンや感染拡大の影響は農村の生活にも多大な変化を及ぼしたため、コーヒーアグロフォレストリーに関する聞き取りに加え、コロナ禍における農業の役割にも注目して聞き取りを実施した。若い世代を中心に、コロナ禍をきっかけとして、農村において、もしくは農村との近い距離を保ちながら農業の傍らで独自の生業戦略を開拓する事例が見られた。 コーヒー生産に関しては、調査対象地域において自家生産したコーヒーをより短いバリューチェーンの中で販売しようとする動きが近年において複数見られ、コーヒーから得られる利益を増加させる仕組みが目指されている。そのような農園へのインタビューから、農離れの中でも比較的続けられているロブスタコーヒー生産の地位向上の可能性と課題を探った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響で、フィールドワークを実施できない時期が長期に及んだため期間を延長している。
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今後の研究の推進方策 |
農村における農業への意識がコロナによって変化したことがこれまでの調査より示唆されている。その状況下を考慮しながら、これまでの調査結果をまとめるとともに、今後さらなる研究が必要な課題を明らかにすることをめざす。
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