研究課題/領域番号 |
19K20524
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渕上 ゆかり 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (70712834)
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研究期間 (年度) |
2019-02-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | マングローブ / 持続可能性 / 世界自然遺産 / 世代間問題 / 観光 / エコツーリズム / 利用手法 / 生業 / 沖縄 / 資源管理 / 地域資源 / 環境負荷 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではインドネシアと日本をフィールドとし、貴重な地域資源であるマングローブ林の管理手法を社会実装を見据えて模索する。現代社会における持続的な資源利用を検討する際、市場機能および非市場的営為の影響は無視できず、経済のグローバル化やポスト工業化社会というキーワードの元での資源利用変遷要因の特定は必要である。急激に変化する社会構造に伴い発生する多種多様な条件下での資源管理手法の構築プロセスを事例研究から明らかにし、「利用を通じた資源管理モデル」として社会実装の手段を含め調査地に還元する。
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研究成果の概要 |
コロナ禍の影響で現地調査が不可能となったため、研究内容を一部変更した。研究成果の1つ目は、先行研究、資料収集、ヒアリング調査によって、石垣島・西表島で行われていた国産工業用マングローブ染料「カッチ」の製造履歴をまとめた。2つ目は、西表島のマングローブ利用における課題を世代間問題と捉え、「フューチャー・デザイン」を取り入れたアンケート調査を行った。結果の一例として、マングローブを含む世界遺産管理主体として求められる割合は現世代視点では「国・政府」と「観光客・訪問客」では同等であったが、将来世代視点に変わることで、「国・政府」は有意に増加し、「観光客・訪問客」は有意に減少する傾向が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、マングローブ利用における課題を世代問題と捉え、将来世代をも利害関係者と捉えた点である。本調査地は世界遺産に認定された地域でもあり、「過去から未来へ引き継ぐ人類共通の遺産」として、その維持管理体制を長期的に整える必要がある。そこで将来世代に持続可能な社会を引き継ぐための社会の仕組みや社会システムをデザインする「フューチャー・デザイン」に基づき、仮想的に将来世代になりきって将来世代の意見を代弁する「仮想将来世代」視点から回答を行ってもらう設問を取り入れたアンケート調査を行うことで、未来視点からの対応策を検討することも可能となった。
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