研究課題/領域番号 |
19K20529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京外国語大学 (2021-2022) 大阪大学 (2020) 上智大学 (2019) |
研究代表者 |
登利谷 正人 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (90711755)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アフガニスタン / パキスタン / パシュトゥーン / ターリバーン / エスニシティ / パシュトー語 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アフガニスタンにおける国民統合上最大の問題であるエスニシティ間の対立、特にパシュトゥーンと他の「少数派」エスニシティ間の分断状況拡大の原因とその動態について、1930年代以降の変容する国民統合政策に着目し、その影響についてパシュトー語・ペルシア語・ウルドゥー語など現地語一次資料の分析を通じて明らかにする。 具体的研究方法としては、1930年代以降の国民統合政策の変容過程を三つの時期・状況に分類し、各時期の国民統合政策による社会的影響を、特にエスニシティ間関係の動態に焦点を当てて明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、パシュトー語やウルドゥー語の一次資料文献アフガニスタンにおけるエスニシティ対立構造について、ターリバーンをめぐる問題、およびパシュトゥーンと いうエスニシティ集団を軸とした近現代政治史という大きな枠組みの観点からの分析を行った。まず、ターリバーンについて、関係者などが記したパシュトー 語文献の分析結果をまとめ、重要人物個人の状況と2001年に崩壊した前政権における統治状況について再検討を行った。パシュトゥーンを取り巻く歴史的背景に ついては、20世紀中盤に高揚した「パシュトゥニスターン運動」について、当時の文芸誌や刊行物などを軸にその状況の解明を進めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アフガニスタンにおけるエスニシティ対立構造について、その時々の個別の状況に留まらない比較的長期的視点、およびパキスタンとの関係を含めた地域政治の視点、さらには現地の状況をパシュトー語やウルドゥー語といった一次資料を活用した分析を行うことによって、ほとんど実態が不明な研究課題に関して、今後の研究を進める上での基盤を一定程度固めることができた。このような学術的意義に加えて、特に2021年8月におけるアフガニスタンの政治状況の変化とその後の同国と周辺地域の状況を考察する上で、歴史的視点に立った本研究は今後の指針を検討する上で社会的意義を有するものであったと考えられる。
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