研究課題/領域番号 |
19K20534
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
苅込 俊二 帝京大学, 経済学部, 教授 (90755761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Economic development / Deindustrialization / Middle income trap / Robotics / 中所得国の罠 / 早期脱工業化 / AI・ロボティクス / デジタル経済化 / 第四次産業革命 / 産業構造の高度化 / アジア経済 / 経済発展論 / 脱工業化 / デジタルエコノミー / 中所得の罠 |
研究開始時の研究の概要 |
開発途上国における経済発展は従来、工業化を通じてなされてきたが、近年、十分な発展がなされないうちに工業化が成長ドライバーの役割を終えてしまう事象が観察されるようになった。本研究は、①中所得国において早すぎる脱工業化は生じているのかを確認した上で、②脱工業化の要因・メカニズムをマレーシアとフィリピンを調査対象として分析、それらの結果を踏まえて、③早すぎる脱工業化は中所得国の経済発展を停滞させる要因となるか、検討する。
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研究成果の概要 |
開発途上国における経済発展は従来、工業化を通じてなされてきた。このため、既存研究の多くは、十分な発展がなされないうちに、経済の重点がサービス部門に移行することをネガティブに捉えてきた。しかしながら、2000年代以後、開発途上国の工業化を取り巻く環境をみると、デジタル化の進展、ロボット活用、3D印刷等の技術変化によって、製造業が従来果たしてきた役割が変質する可能性が生じている。製造業部門のシェアが水準並びに傾向的に低下する、いわゆる早期脱工業化は、デジタル経済化などの環境変化がもたらす面も大きく、製造業の弱体化による結果とみるよりも、成長に対するサービス部門の貢献をむしろ評価すべきかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、①中所得国において早すぎる脱工業化は生じているのかを確認した上で、②脱工業化の要因・メカニズムをマレーシアとフィリピンを調査対象として分析、それらの結果を踏まえて、③早すぎる脱工業化は中所得国の経済発展を停滞させる要因となるのか、検討することである。本研究は、開発途上国の経済発展において中核をなした製造業の意味や位置づけを再検討するものであり、その分析・考察結果は開発途上国の発展戦略上、工業化をどのように位置づければよいか、あるいはそれをいかに経済発展に結びつけるべきか、検討する際の一助となるものである。
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