研究課題/領域番号 |
19K20539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 明子 (村上明子) 北海道大学, 経済学研究院, 研究員 (50735826)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | イラン / 女性 / エンパワメント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、イラン女性の潜在能力の伸長と経済的機会獲得とのギャップやその解消過程について、これまで十分に把握されることのなかった地方都市の「起業活動」「個人事業主」に着目し、女性の生活の向上や自己実現について、現地適合的な観点から探っていく。 この課題を詳細かつ具体的に検討するために、イラン中部のカーシャーンと北西部のアルダビールという二つの地方都市で調査を行う。両市における「地方政府」、「女性起業家・零細規模の個人事業主」、「NGO」という3つのアクターについて、それぞれの活動とその相互作用を観察し、女性の経済的エンパワメントの在り方を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、イラン女性の経済的エンパワメント推進の動向を検討した。主に女性起業家の活動実態とその支援策に注目し、女性起業家の意識調査や彼女たちの活動環境に関する政策分析を行った。 また、COVID19のパンデミックの影響についても考察を進めた。COVID19への対応として、イランでもデジタル経済への期待が高まり、女性起業たちもビジネスモデルの再考を迫られることなった。しかも、経済制裁が深刻さを増す中でイラン社会における女性起業家の役割も変化している。かかる環境変化も踏まえて、イランの女性起業家の活動の意義を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経済情勢の悪化するイランでは生活不安が増す一方だが、そうした中で女性の人的資源活用に取り組むことで、マクロレベルでは市場開拓・産業育成・雇用安定化を目指している。加えて、ミクロレベルでも女性活躍の機会が向上していることが分かった。ムスリム社会として性別役割規範が強固に作用していたイランでは、女性の賃金労働を積極的に支援する動きがこれまでは乏しかった。しかし、内外における近年の環境変化の中で、女性起業家の活動強化をテコに女性の経済的エンパワメント推進に取り組む様子を明らかにすることができた。
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