研究課題/領域番号 |
19K20564
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
Ho QuangBach 東京工業大学, 工学院, 助教 (90802893)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 観光 / 旅行者 / スタディツアー / 課題解決型学習 / 自己効力感 / 地域づくり / シティズンシップ / 学習 / ツーリズム / 持続可能性 / 関係人口 / ウェルビーイング / 態度変容 / サービスマーケティング |
研究開始時の研究の概要 |
地域づくりの担い手不足という課題を解決するには、交流人口から関係人口へと旅行者を変革することが求められる。本研究では、旅行者を変革する手段として、都市部の居住者でも短期間で気軽に参加できるスタディツアーに着目する。スタディツアーにおける学習が旅行者の地域愛着の醸成に与える影響を明らかにすることを本研究の目的とする。旅行者の地域づくりへの参加意向を表す概念としての地域愛着を同定し、交流の相手を住民と他の旅行者に分類した上でツアーにおける旅行者の学習について分析する点が独自性である。本研究の達成を通じてツアープログラムを改善し、関係人口を増やして地域づくりの担い手不足の解消に寄与できる。
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研究成果の概要 |
地方部は地域づくりの担い手不足という課題を抱えている。これを解決する手段として、本研究はスタディツアーを通じた地域課題への関与意欲の醸成に着目した。定量分析の結果から、ツアーにおける学習プロセス(暗黙的学習と明示的学習)が学習成果(知識獲得・自己効力感)に与える影響および学習成果が学習目標(地域課題への関与意欲の醸成)に与える影響を明らかにした。地域課題への関与意欲を醸成するには知識獲得の方が自己効力感よりも重要であり、知識獲得は暗黙的学習によって促進される。だが、暗黙的学習以上に自己効力感の方が知識獲得を促進し、自己効力感は明示的学習によって促進されることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的貢献として、本研究は観光研究、地域研究、および教育研究の知見を統合して仮説モデルを形成し、学習プロセスと学習成果の二重螺旋モデルを構築した。この研究成果は各分野に新たな知見を加えることで、その発展に寄与する。さらに、本研究の提案する二重螺旋モデルはスタディツアーに限らず、多様なドメインに対する課題解決型学習に広く応用することが期待できる。 実務的貢献として、本研究の発見事項を用いてスタディツアーの学習体験を改善することで、地域づくりに参加する関係人口を増やし地域コミュニティの持続可能性を高めることができる。
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