研究課題/領域番号 |
19K20568
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 中京大学 (2021-2022) 和歌山大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
伊藤 央二 中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (00736861)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | スポーツツーリズム / 観光行動 / 感嘆喚起経験 / 世界遺産 / 熊野古道 / ガイド / 生理心理学 / 意味深い心理的経験 |
研究開始時の研究の概要 |
観光や野外ウォーキングを含むレジャー活動は,快感情の向上や逃避などのさまざまな心理的経験をもたらすが,レジャー学では心理的経験の中でも快感情のような一般的な経験と「意味深い心理的経験」と呼ばれる特別な経験(感嘆,マインドフルネス等)を区別している。意味深い心理的経験は,日常の生活圏から離れるスポーツツーリズムを含む観光行動と非常に密接な関連性があるだけではなく,幸福感にも繋がることが示唆されている。そこで,本研究ではアクティブスポーツツーリズムを通して得られる意味深い心理的経験を,世界遺産でもあり,参詣道でもある熊野古道を対象に明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究ではアクティブスポーツツーリズムを通して得られる意味深い心理的経験を、世界遺産でもあり、参詣道でもある熊野古道を対象に明らかにすることを全体の研究目的としている。研究プロジェクトの4年目にあたる令和4年度には、VRゴーグルを用いた実験を本学のスポーツ科学部の学生を対象に実施した。参加者をランダムに熊野古道についての「説明あり」と「説明なし」グループに分け、熊野古道VR動画を調査参加者に見てもらった。予備分析の結果から「感嘆(feeling of awe)」および「ちっぽけな感覚(small-self perception)」は両グループ間で有意差が認められなかった。本研究の調査概要について、11月に和歌山大学で開催された国際シンポジウム「Building Rural Tourism Resilience: Benchmarking Approaches from Japan and Australia」にて口頭発表を行った。また、令和5年度の9月に実施予定の熊野古道での現地調査について、調査参加者募集先である和歌山大学とバス手配の依頼先である旅行会社と調整を進めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和3年度に和歌山大学より中京大学に異動したため、研究実施の環境整備などに時間を要してしまった。また、異動に伴い、調査対象地の熊野古道から物理的に離れてしまったことも研究に遅れが生じた原因である。具体的には、熊野古道出張が県境をまたぐ移動になってしまったため、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により現地での情報収集が難しくなってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度に実施したVR調査の分析結果を、令和5年度の5月にカナダオタワで開催されるThe 17th Canadian Congress on Leisure Research、8月に韓国カトリック関東大学校で開催されるAsian Forum for the Next Generation of the Social Sciences of Sportにて発表予定である。9月には熊野古道で現地調査を3日間実施予定である。参加者を「ガイドあり」と「ガイドなし」のグループにランダムに分け、熊野古道を歩くことで得られる多局面の心理的経験を調査する。その調査結果は、12月に鹿屋体育大学で開催される日本生涯スポーツ学会で発表予定である。
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