研究課題/領域番号 |
19K20574
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
和泉 大樹 阪南大学, 国際観光学部, 教授 (50711892)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ミュージアム / 観光 / 地域 / つながり / アクター / 相乗効果 / 類型化 / 観光プログラム / 教育的観点 / 本来的価値 / 地域貢献 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、積極的な事業展開により観光や経済の活性化などに取り組むミュージアムを調査対象に現地調査を中心とした実証的研究を進め、ミュージアムが展開する観光に関する事業にみられる共通のメカニズムとその波及効果について明らかにし、統合的に分析を加えることで、教育的観点や資料・資源の本来的価値を尊重するというミュージアムの特性を活かして観光振興に有効に機能する共有性・応用性のある「観光プログラム」を構築することを目的とする。また、「教育と観光の融合」や「地域貢献への新たな手法の提示」などの学際的な研究潮流に接合することも意図している。
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研究実績の概要 |
今年度においても新型コロナウイルス感染拡大の影響により、計画していたミュージアムの調査に関してはやや遅れが生じているものの、昨年度に進めていた 「各地の好事例の把握」により抽出した6館についての調査を行い、研究を進めていく上で有益なキーワードなどを見出すことができた。
①舞鶴市郷土資料館(京都府舞鶴市)の調査においては、市内にある複数のミュージアムが観光者・地域住民など、役割分担的な発想でつながりながら事業展開している状況が伺えた。②北杜市考古資料館(山梨県北杜市)の調査においては、日本版DMOである一般社団法人八ヶ岳ツーリズムマネジメントと資料館の関係性を整理することで、本研究に有効なキーワードが抽出できる可能性が見出された。③安中新田会所跡旧植田家住宅(大阪府八尾市)の調査においては、ミュージアム的施設と地域資源の関わり方が整理できた。なお、本研究成果については日本観光研究学会(於金沢大学)で発表した。④おちゃやのかか(京都府伊根町)の調査においては、地域住民がなぜ自らミュージアム的施設を設置しようと考えたのかを明らかにすることができた。ここに観光振興とミュージアムの関係性を整理することができた。⑤あわら市郷土歴史資料館(福井県あわら市)の調査においては、観光振興も志向するアクター(地域組織)にとってのミュージアムへの期待内容を抽出することができた。⑥のと里山里海ミュージアム(石川県七尾市)の調査においては、観光者と現地をつなぐハブ的な役割がミュージアムに見出せる可能性を抽出することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、平成31年度(2019年度)を初年度とする研究であるが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、令和2年度(2020年度)は1箇所も調査を実施することができなかった。また、本研究では、ある程度の期間地域に入り込みミュージアムに関わる観光事業者や地域住民などへのヒアリング調査や関連資源調査の実施を予定していたが、感染症を意識し、地域住民(特に高齢者が多い地域)への配慮などから地域への一定期間の滞在調査を自粛するなど、このことにあまり時間を費やすことができなかった。以上の理由により、本研究にはやや遅れが生じている。 なお、感染拡大の影響により、計画通りに調査が実施できない場合は、研究課題の克服のための知見の収集や他の好事例の把握などにより、次に備えておくことをあらかじめ想定しており、この点に関しては進めることができている。 結果的に地域に入り込みミュージアムを1館ずつ深く調査・分析することには遅れが生じているものの、一方では、館長・学芸員などのミュージアム関係者への単発的なヒアリング調査を広く実施できたことにより、好事例の把握・整理が予想を上回って進む結果となっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により調査にやや遅れが生じているため、1年間の研究年度の延長を視野に入れるが、感染症についてはその位置付けが変更されたものの、地域によってはいまだ慎重な意見も見られる。また、自身が属する学会等では、研修会等のインスペクションはもう少しの期間控えるべきであるとの意見も散見される。このような状況も鑑みて、また、これまでの研究状況を踏まえ、申請当初の計画を発展的に見直しながら、最終年度の研究を下記のように進めたいと考えている。
①地域に深く入り込んでの調査・分析には遅れが生じているものの、一方では、ミュージアム関係者への単発的なヒアリング調査を広く実施できたことにより、好事例の把握・整理が予想よりも進む結果となり、本研究が追求する「ミュージアムの特性を活かした観光プログラムの構築」につながる重要な成果が多く抽出されている。このことに重きを置く方向に研究をシフトし、他の好事例の調査を続けながら整理・分析し、本研究の研究成果としてまとめたい。
②自身の継続すべき研究課題も見出せつつある。このことについて、他の好事例の把握を続けながら、研究課題の精度の研鑽に努め、まとめたいと考えている。
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