研究課題/領域番号 |
19K20593
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
吉野 靫 立命館大学, 先端総合学術研究科, 授業担当講師 (20728406)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ジェンダー / セクシュアリティ / トランスジェンダー / 性同一性障害 / ノンバイナリー / Xジェンダー / 性的マイノリティ / クィア / 性別違和 / ロールモデル / 性別不合 |
研究開始時の研究の概要 |
世界的に脱病理化が進むトランスジェンダーは、日本でも「LGBT」という新たな枠組みで理解されつつある。ただトランスジェンダーは存在が不可視化されてきた「遺産相続なきマイノリティ」であり、指針とすべき先人の言葉や人生のモデルが極端に少ない。 本研究では日本特有の医療や法制度の事情を踏まえつつ、海外の事例を調査し、日本での認知が低い・あるいは非典型的とされる人生の様子を提示していく。同時に国内からは「性同一性障害」の医療的枠組みに依拠しない論考を発掘し、再評価される土壌を作る。未知のロールモデルと、埋もれていた遺産という二本の柱が、現在を生きるトランスジェンダーに作用することを最大の目的とする。
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研究成果の概要 |
期間を一年延長し、2021年度から断続的に続けていた非二元的な性を生きる(FTX、MTX、ノンバイナリー、Xジェンダーなどの名乗りを持つ)人々の、インスタグラム上における量的調査を200人まで行った。非二元的な性を示す検索ワードからランダムに表示される当事者の名乗り、外見の表象、職業、居住形態、生活スタイル、パートナー・家族の有無などを読み取るものとして進めてきたが、途中で検索システムが変更され、フォロワーの多いアカウントが優先表示されるようになってしまったため区切りをつけた。結果については2021年12月のイベントで途中経過を報告しているが、最終結果をまとめて論考の中で紹介する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、トランスジェンダーが背負わされる社会的なコストについて整理を行ってきた。大別すると(1)制度や人間関係を調整するコスト、(2)性別移行を行わないシスジェンダーはしない説明をトランスジェンダーは求められる説明のコスト、(3)自分の性別について様々な方法で示さなければいけない証明のコストの3つである。更に研究を進めることで、非二元的な性別を生きる人々のコストは更に複雑で制度の埒外にあることを示すことができる。
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