研究課題/領域番号 |
19K20601
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021) 京都大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
小田 達郎 東京大学, 物性研究所, 助教 (70782308)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 中性子散乱 / 中性子スピンエコー / 偏極中性子 / スピン偏極解析 / 磁性ナノ粒子 / 磁気緩和 / 磁気緩和現象 / 中性子スピンエコー法 / MIEZE / TOF-MIEZE |
研究開始時の研究の概要 |
中性子は磁性研究のための強力なプローブであり,スピン偏極解析によって試料の磁気特性のみに着目した構造解析や分光を行うことができる.試料の原子レベルの運動状態を調べることができる「中性子スピンエコー分光法」とスピン偏極解析を組み合わせることで,異なる緩和機構を弁別した高精度な磁気緩和現象の観測手法に関する研究開発を行う.
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研究成果の概要 |
中性子スピンエコー分光法とスピン偏極解析を組み合わせることで,磁性に関する異なる運動モードを識別したダイナミクス分光手法の確立を目指した研究を行った.具体的には,酸化鉄ナノ粒子分散溶液(磁性流体)における磁気緩和を対象に,スピンフリップ散乱と核散乱を分離したスピンエコー測定によるダイナミクス解析を行った.中性子ビーム実験は,大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)のBL06中性子共鳴スピンエコー分光器群にて行った.ヘリウムスピンフィルタの極性に依存した中性子小角散乱プロファイルおよびスピンエコーシグナルの解析を行い,異なる緩和モードに起因する違いについて議論した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの物質のダイナミクスは様々な運動モードを反映したものであり,これらが混在した系を観測することになる.このような複雑な運動状態をモデル化し,系統的に理解するために,異なる運動モードを識別したダイナミクス測定が必要とされる.本研究によって開発された分光手法は,磁性に関する運動モードを抽出したダイナミクス測定につながる.
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