研究課題/領域番号 |
19K20608
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
満汐 孝治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10710840)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 陽電子 / レーザー分光 / 表面状態 / 光電子放出 / レーザー照射 / 分光 / 低速陽電子ビーム / 光電子分光 / 陽電子ビーム / 反粒子 / 表面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、電子の反粒子である陽電子を固体表面に入射し、表面に局在した陽電子を光で照射して引き出す、「光陽電子」放出の開拓的な研究を行う。光陽電子の精密な運動エネルギー測定を利用して、固体最表面の電子状態を探る新たな表面分光法を開発する。さらに、励起光の波長やパルス幅を変化させることで光陽電子の放出特性を制御し、超低エネルギー・超短パルスの極限的な陽電子ビーム発生技術の礎を築く。これらの研究を通して、光と陽電子が織り成す光陽電子分光という実験体系を世界に先駆けて実現する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、電子の反粒子である陽電子を固体表面に入射し、表面に局在した陽電子を光で照射して引き出す、「光陽電子」放出の観測を目的とする。寿命の短い表面局在陽電子を真空中に引き出すためには、ナノ秒パルスレーザーが必要があり、これに同期可能な短パルス状陽電子ビームを開発した。さらに、得られたパルス状陽電子ビームとパルスレーザー光線を試料表面に同時照射するシステム及び光陽電子分光装置を開発し、光陽電子放出の観測に必要な実験技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光陽電子放出は固体最表面で起こる現象であり、光陽電子の運動量・エネルギー測定を通じて、固体表面の電子状態を調べる分析法への適用が期待される。また、この技術を応用して、励起光の波長・時間構造制御による低エネルギー・超短パルス陽電子ビームの発生が期待でき、陽電子を用いる分析技術や学術研究の発展に貢献できる。本研究課題では、光陽電子放出現象の観測に不可欠な実験技術及び光陽電子分光装置を開発した。今後、開発した実験装置を用いて、光陽電子による表面分析法や新しい陽電子ビーム制御技術が拓けると期待される。
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