研究課題/領域番号 |
19K20612
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
鶴田 真理子 宇都宮大学, 工学部, 助教 (80748202)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 男女差 / ラウドネス / 音の大きさ / 文化的背景 / スティーブンスのべき法則 / 比率尺度 / マグニチュード推定法 / マグニチュード産出法 / 間隔尺度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「音圧と感覚量の対応関係における男女差」と「文化的背景の影響」の2つの観点から音の大きさの評価に男女差が生じる要因を解明する。音の大きさの評価に男女差が認められるかを,前課題で検証済みである日本人と中国人以外を対象とした実験により確認する。これらの実験の結果から音圧と感覚量の対応関係における男女差の有無を調べ,<音の大きさの評価><文化的背景><音圧と感覚量の対応関係>の因果関係を含めた聴覚の知覚メカニズムにおける男女差の要因を解明し,音による環境デザインに音の大きさの評価における男女差や文化的背景の影響を考慮した新たな指針を与える。
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研究成果の概要 |
音の大きさの評価には男女差が存在する要因として,(1)言葉による音の大きさの判断基準の男女差と(2)音圧と感覚量の対応関係 (ラウドネス) における男女差,(3)文化的背景の影響の3点に着目して検討を続けてきた。(2)および(3)の要因に着目した実験から,いずれの影響も明確ではないことが分かった。(1)および(2)に関してより検討を深めるために,評価条件を変更し実験を行ったが,(2)の音圧と感覚量の対応関係における男女差は明確ではなかった。これらのことから, (1)の言葉による音の大きさの判断基準の男女差が音の大きさの評価における男女差が生じる要因として強く影響する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間の聴覚メカニズムや文化的背景の影響も含めた検討から,音の大きさの評価における男女差は,「言葉による音の大きさの判断基準の男女差」が強く影響する可能性が示唆された。「言葉による評価」という脳のより高次な処理における男女差については,これまでの検討では明らかにできていない。この点に関して今後も調査を続けることで,音の大きさの評価において男女差が生じる要因の解明に近づくことができる。
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