研究課題/領域番号 |
19K20620
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
|
研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
木下 史也 富山県立大学, 工学部, 准教授 (20800907)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 映像酔い / バーチャルリアリティ / 周辺視野 / 局所脳血流量 / 重心動揺検査 / 自律神経機能検査 / 前庭電気刺激 / カラードノイズ / 重心動揺 / ホワイトノイズ / ピンクノイズ / 背景要素 / 局所脳血流 / 自律神経 |
研究開始時の研究の概要 |
立体映像やVirtual Realityなどの映像提示技術の分野では高臨場感を目指す研究開発がめまぐるしく進歩している。一方で,高臨場感の映像を長時間視聴した際に生じる映像酔いの問題に関しては未だ解決されておらず,映像酔いに関する実証研究を蓄積し,その発生機序を特定することが生体医工学の取り組みとして急務である。本研究課題では「眼球は周辺視をしていても視覚情報として入ってきた像を脳内で立体映像として処理している」という仮説のもと,自律神経活動指標や脳機能計測の手法を用いて映像コンテンツにおける周辺視野領域の画像要素を調査することで映像酔いを軽減する技術の開発を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では,映像酔いを引き起こす因子として周辺視野からの情報が大きく影響するという仮説を唱え,周辺視野領域の画像要素が生体情報に及ぼす影響について実証実験を行った.健常若年者群を対象に実験を行ったところ,周辺視野領域の画像要素の違いは,被験者の脳血行動態に影響を及ぼしていることが確認された.また,周辺視野領域に配置したVRオブジェクトの飛び出し量によっては重心動揺に現れる動揺パターンが変化することも確認された.以上より,周辺視野領域の画像要素が脳内における視覚情報処理を過負荷にしている可能性が示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
映像酔いに関しては,1つの原因では説明できない複雑な現象であるとされ,未だ発生機序の解明には至っていない.しかしながら,重度の酔いには運動失調を伴うことも知られており,業務によっては重大な危険につながる可能性もある.したがってVRコンテンツの設計に対しては十分な配慮が必要であり,映像酔いを低減する技術の開発が必要不可欠である.本研究課題では,周辺視野領域の画像要素に着目した実証実験を行い,周辺視野領域の画像要素が脳内における立体的な周囲像に関する視覚情報処理を過負荷にしている可能性を示した.今後は,より詳細に画像要素の因子を調査することで,安全なVRコンテンツの設計開発への貢献を目指す.
|