研究課題/領域番号 |
19K20624
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
関 博紀 東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (50713096)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 創造性 / 生態心理学 / 建築 / デザイン / 環境と動物との非対称性 / 開かれた能力 / ジェームズ・ギブソン / エレノア・ギブソン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,米国の心理学者ジェームズ・ギブソンが提示した生態学的アプローチ(J. Gibson, 1966)の理論的根拠である環境と動物との非対称性の由来を,共同研究者であったエレノア・ギブソンの知覚発達の分化説(E. Gibson, 1939他)が彼の環境観に与えた影響に注目して明らかにする。そして,創造性を誰もが身に付けられる「開かれた能力」として位置付けるための理論的基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
2022年度の研究実績は次の4点である.1)創造性に関する実証研究のまとめと仕上げ,2)創造性に関する理論的考察のまとめと仕上げ,3)関連する文献の調査とまとめ,4)1,2,3を踏まえた成果の学会発表.1では,前年度までの成果を改めて論文にまとめ,関連する論文誌に投稿した.現在は査読を受けている.これは,代表者が主宰する研究室で行った成果である.2では,前年度に投稿していた,創造性を生態学的な視点(Gibson, J., 1979他)から捉える理論的な論文が,査読と修正のプロセスを経て採択された.3では,前年度に引き続き,創造性を生態学的に理解しようとする際に必要な文献の調査を行った.前年度までの成果を踏まえて,知覚と行為への生態学的アプローチ(Gibson, J., 1966, 1979他)が提出された前後の時期,すなわち20世紀前半から中頃の文献を改めて調査し分析した.4では,以上の成果を関連する学会を通じて報告した.1については,国内学会発表3件に加えて,査読付き学術論文への投稿1件(査読中)である.2については,査読付き学術論文への採択1件である.3については,関連する国際学会への発表採択1件である.発表先は,日本デザイン学会,日本建築学会,国際生態心理学会などである.また,以上の内容の一部は,代表者が所属する学会の研究協議会を通じて予備的に発表され,関連する資料が公刊された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は本課題の4年目であった.新型コロナウイルスの影響による期間延長1年目である.期間延長にせざるを得なかったが,事情を考慮した研究実施計画に沿って研究を行なったことで,当初予定されていた成果を徐々に形にすることができた.また,当初は予定されていなかった学会研究協議会での発表機会に恵まれ,本成果の一部を報告,議論し,考察を深めることができた.以上から,本研究課題はおおむね順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,引き続き実施計画に沿って研究を遂行し,最終成果をまとめる.予定している内容は, 1)関連する文献収集と調査の仕上げ,2)成果のまとめ,の2点である.1については,継続して行ってきた,創造性の生態学的理解に向けた歴史的背景の整理をまとめる.2については,これまでの成果を関連する学会で発表,議論し,本研究の目的である,環境と動物との非対称性の由来を確かめ,創造性を誰もが身に付けられる「開かれた能力」として位置付けるための理論的基盤を構築する.
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