研究課題/領域番号 |
19K20625
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 中央大学 (2021-2023) 国立情報学研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
常川 真央 中央大学, 文学部, 助教 (20592869)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オープンデータ / シビックテック / 学習科学 / COVID-19 / 新型コロナウィルス感染症 / ウェブアーカイブ / コミュニティ / 研究データ / 市民科学 / オープンサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、シビックテックを対象とした適切なオープンデータ活用支援のあり方を解明することを目的とする。シビックテックとは、市民がICT技術によって社会問題を解決するコミュニティの一種である。学術研究機関は、研究データを社会へ還元する手段として、シビックテックによるデータの活用を期待しているが、研究データの活用には高度な技術知識が必要であり、単にデータを提供しているだけでは活用されるとは限らない。そこで本研究では、シビックテックなどオープンデータの利害関係者に対する質的調査を行い、そのうえで市民のためのオープンデータ活用支援サービスのプロトタイプを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では、シビックテックによるオープンデータ活用スキル獲得の過程を分析し、適切な支援のあり方を解明することを目的とする。シビックテックとは、市民がICT技術によって社会問題を解決するコミュニティの一種である。学術研究機関は、公開した研究データがシビックテックによって活用されることを期待している。しかし、研究データの活用には高度な技術知識が必要である。そこで本研究では、シビックテックなどオープンデータの利害関係者に対する質的調査を行い、市民のためのオープンデータ活用支援サービスの開発を試みる。 令和元年度では、シビックテックに関する文献調査とフィールドワーク調査を中心に実施した。令和2年度から令和3年度は、新型コロナウィルスの感染拡大という社会課題に関するシビックテック活動のフィールドワーク調査を中心として行い、新型コロナウィルス感染症という社会事象に対応するべく研究計画の見直しを行った。令和4年度では、シビックテックの活動とウェブアーカイブの関係性について、ウェブアーカイブコレクションのデータ分析を行いながら調査を実施した。その結果、シビックテック活動におけるオープンデータの利用は、コミュニティが直面する「出来事」の認識に基づいて行われることを示唆する研究成果が得られた。令和5年度では、令和4年度の調査結果を論文としてまとめるとともに、本研究の全体的な成果を整理するための文献調査を行った。また、シビックテックのオープンデータ利活用行動を調査するための実験環境構築への取り組みを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和5年度では、研究の見直しの結果として新型コロナウィルス感染症に関するシビックテック活動に焦点をあて、調査活動を進めることができた。ただし、同時に令和5年度では本研究でこれまで前提とした新型コロナウィルス感染症が5類感染症に移行するなど変動し、研究対象であるシビックテックの活動状況も変動した。このことから研究計画を変更する必要が生じた。そのため、研究計画の見直しを行うため、文献調査に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、令和5年度の研究から得られた仮説や課題に基づき、これからオープンデータを活用するシビックテックの形成を促すための方法を生み出すことを目的とする。そのために、令和6年度では市民が直面するライフイベントに焦点をあて、(1) ライフイベントに対応するためにどのようにオンラインの情報資源を活用するのか、(2) ライフイベントに関する市民コミュニティがオープンデータをどのように認識しているのか、の2点の問いに基づきインターネット調査とインタビュー調査を交えた調査・研究を行う。
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