研究課題/領域番号 |
19K20634
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
後藤 晶 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任講師 (80707886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | オンライン実験 / 監視 / 信頼 / クラウドソーシング / カタストロフ / ウィンドフォール / 人工知能 / 信頼ゲーム / 経済ゲーム実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は情報社会における監視について,監視対象・監視媒体・監視主体の三者間に存在する信頼に着目して検討する.特に非意図的に発生し,その発生には不確実性の存在する事象をカタストロフとして定義し,情報漏洩などの信頼を破壊するカタストロフの発生を前提とした情報化社会における信頼の創造・破壊・回復過程の解明を試みる. 具体的には,信頼ゲームを情報社会における監視構造のモデルとして監視主体・監視媒体に対する信頼行動,カタストロフが信頼行動に与える影響,監視主体・監視媒体に生じるカタストロフが信頼行動に与える影響について,オンラインおよび実験室による経済ゲーム実験により明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究は情報社会における監視について,監視対象・監視媒体・監視主体の三者間における信頼に着目する.とりわけ,想定外の事象の発生を前提とした「情報化社会における監視主体および媒体に関わる信頼の創造・破壊・回復過程」の解明を試みた. その結果,意識調査と繰り返し経済ゲーム実験を用いて,監視対象・監視媒体・監視主体の組み合わせにより監視の許容度が異なること,コロナ禍という想定外の事象の発生により監視に対する選好が変化すること,思いがけない幸運にあうと,個人が名目的には利他的になるものの実質的に利己的になることなどを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はオンライン上における監視についても監視対象・監視媒体・監視主体の三者関係が重要であり,一律に監視を否定も肯定もできないことを指摘した.さらに,想定外の事象の発生によって向社会性や選好が影響を受けることを指摘した点については,想定外の事象が起こった場合の政策・施策のあり方に課題が存在することを示唆するという意味で,学術的意義・社会的意義が高いと考えられる. また,本研究の中心はクラウドソーシングを用いたオンライン実験であることから,国内におけるクラウドソーシング実験の先駆的な実践としても意義がある.
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