研究課題/領域番号 |
19K20649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小倉 匡俊 北里大学, 獣医学部, 講師 (30723564)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 比較認知科学 / 実験心理学 / 応用動物行動学 / アイトラッキング / イヌ / 盲導犬 / 家庭犬 / 応用動物 / 行動学 / 比較認知心理学 / 実験系心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
イヌが使役動物化される鍵となった視覚認知能力に迫る。その過程においてヒトとの関係の中で独自に獲得した認知能力、特に視覚的な意思疎通の成立において動き情報が果たした役割に焦点を当てる。動画に対する注視についてアイトラッカーを用い盲導犬(訓練前後と勤務開始後)と家庭犬、ヒトを対象とする比較実験をおこない、注視パターンの類似点と相違点を解明する。 実験1)ヒト全身映像による指示に対し注意を向ける部位の特定 実験2)イヌ全身映像による感情表現に対し注意を向ける部位の特定 実験3)使役場面において注意を向ける環境刺激の特定 以上の結果を対象間で比較し、使役動物化する過程でヒトからイヌが受けた影響を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、視線の動きを記録するアイトラッカーという実験機器を用い、イヌが使役動物化される鍵となった視覚認知能力に迫った。その過程においてヒトとの関係の中で独自に獲得した認知能力、特に視覚的な意思疎通の成立において動き情報が果たした役割に焦点を当てた。ヒトや箱に対する指さし定位画像への注視の結果から、ヒトは動き情報がなくても定位を理解する一方で、家庭犬は動き情報が理解に重要な役割を果たしていることが示唆された。また盲導犬はヒトや家庭犬とは異なる注視パターンを獲得していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、動きを伴う動的視覚情報がイヌ・ヒト間の意思疎通において重要であることが明らかになった。また家庭犬と盲導犬で異なる結果を示したことも踏まえると、イヌの使役動物化の過程で動き情報の理解および訓練の効果が鍵となる役割を果たしたと言える。またイヌの訓練において動きをコミュニケーションシグナルとして利用することで効果的な訓練法となることが期待できる。
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