研究課題/領域番号 |
19K20660
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
前田 祐佳 筑波大学, システム情報系, 助教 (20650542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 心弾図 / トイレ環境下 / 脈動 / 心拍数測定 / 心拍変動 / カフレス / 血圧変動 / 無拘束計測 / 脈波伝播速度 / 圧電センサ / ballistocardiogram / PWV / unobtrusive monitoring / カフレス血圧 / 脈波 |
研究開始時の研究の概要 |
トイレ環境は短時間滞在にもかかわらず日常下での事故(疾病,外傷等)の発生率が高い[1].温暖差によるヒートショックや血管迷走神経反射,怒責(いきみ)による血圧変動が循環系への負荷となるためである.さらにこれらの急激な血圧上昇は失神などの意識消失による外傷が発生する危険も伴う(トイレ環境下イベント).本研究課題の実現は,トイレ環境下での事故予防に寄与するものである.またトイレ環境下での無意識血圧測定の実現は,日常生活での定期的な血圧測定につながり,異常値の早期発見やスクリーニング適用など,その波及効果は大きい.
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研究成果の概要 |
本研究では家庭での日常的な健康管理の実現に向け,非装着で計測可能な BCG を用いてトイレで生体情報を計測するシステムを提案した.体動アーチファクトの影響により ECG や PPGなどの手法と比較して心拍検出精度が劣る BCGに対し,心拍の周期性を利用した心拍検出アルゴリズムと PPI 時系列から誤検出を検知し推定値で補完するシステムを構築した.13 名の被験者を対象に実験を行い,提案システムによりMAE の中央値が 2% 以下での計測を実現した. 以上により,トイレでの日常的な生体情報モニタリングにおいて,提案手法による BCG 計測は心機能,自律神経機能の評価に有用であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の国民医療費の増加から医療費削減は国を挙げての急務となっている.治療医療から予防医療への転換が求められており,一次予防として日常での健康管理,生活習慣病予防の重要性が広く認識されるようになった.年・月オーダーの長期健康モニタを可能とする方法として,浴槽内やベッド内での心拍変動計測など,家具や調度品にセンサを組み込んだ無意識生体計測技術の開発が進められている.そのなかで,トイレ環境下での生体計測は事故発生率が高いことから注目されている.本研究課題の実現は,トイレ環境下での事故予防に寄与するものであり,異常値の早期発見やスクリーニング適用など,その波及効果は大きい.
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