研究課題/領域番号 |
19K20662
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石島 歩 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (80822676)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 超音波ニューロモデュレーション / キャビテーション / 音響放射力 / メカノバイオロジー / 超音波 / ニューロモデュレーション / 高速イメージング / 歪み計測 |
研究開始時の研究の概要 |
メカノバイオロジー分野では,in vitroで細胞を引張るなどの単純作用で得られた知見に基づき,生体応答や制御機構がどのように働くかを解明し,多くの成果を生み出した.生体内部に非侵襲的に機械刺激を作用させることを考えると,超音波はコスト等の観点で有力である.また,近年では超音波ニューロモデュレーション等において有効性が示されつつある.一方で,メカノトランスダクションが何故引き起こされるのかは明らかでない.そこで,本研究では,その発生機構の解明を目指すために,超音波により細胞へ与えられる力を定量計測する技術を開発する.さらに,目標とする生命現象を惹起する適切な印加物理量を明らかにする.
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研究成果の概要 |
近年では超音波ニューロモデュレーションの有効性が示されつつある一方で,超音波によるメカノトランスダクションが何故引き起こされるのかは明らかでない.本研究では,その発生機構の解明を目指すために,超音波により目標とする生命現象を惹起する適切な印加物理量を明らかにすることを研究目的とした.研究成果として,サブMHz領域における超音波刺激の音響周波数依存性の物理メカニズムを明らかにした.低周波領域の超音波刺激において,キャビテーションが培養神経細胞の活動を誘発することを明らかにした.一方,高周波領域では顕著なキャビテーション活動は検出されず,音響放射力によって神経応答を誘発している可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,超音波による非侵襲的な神経活動の操作が注目を集めている.一方で,何故そのような現象が引き起こされるのかは明らかでない.そこで本研究では,その発生機構の解明を目指すために,超音波により,目標とする生命現象を惹起する適切な印加物理量を明らかにすることを研究目的とした.研究成果として,神経活動操作に用いる超音波の周波数によって,神経活動誘発の物理的作用機序が異なることが明らかになった.低周波と高周波領域の超音波刺激において,キャビテーションと音響放射力がそれぞれ神経活動を誘発していることが示唆された.これにより,作用機序に基づいた超音波物理パラメータの最適化が可能となることが考えられる.
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