研究課題/領域番号 |
19K20670
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
加藤 智子 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 特任助教 (90754367)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / タウ / MRイメージング / 神経原線維変化 / タウオリゴマー / タウイメージング / フッ素MRI |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病や前頭側頭葉変性症などのタウオパチーと呼ばれる認知症疾患においては、異常にリン酸化されたタウ蛋白が神経原線維変化となって蓄積しする。その早期に出現するタウオリゴマーは、強い神経傷害性を有し、タウ蛋白凝集体の形成を促し、その脳内伝搬にも深く関わるとされる。本研究では、フッ素MR画像法でタウオリゴマーをin vivoで可視化する技術を開発するとともに、多重フッ素MR画像法を用いてタウオリゴマーとタウ蛋白凝集体を同時画像化し、変異タウ遺伝子改変モデルマウスを用いて、タウオパチーの発症メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病(AD)や前頭側頭葉変性症などのタウオパチーと呼ばれる認知症疾患においては、異常にリン酸化されたタウ蛋白が神経原線維変化となって蓄積し、その度合いが認知症の進行度と強く相関することが知られている。そこで、本研究ではヒト剖検脳組織標本を使った結合試験を用いて、アルツハイマー病の異常リン酸化タウ蛋白凝集体に結合する化合物をスクリーニングした。さらに、化合物の結合部位と抗リン酸化タウ抗体や抗タウオリゴマー抗体との共存関係を調べた。また、変異型ヒトタウ遺伝子改変モデルマウスを用いて、タウ結合候補化合物を投与し、フッ素MR画像法による脳内タウイメージングを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ADの確定診断は、神経病理学的に老人斑と神経原線維変化の存在を証明することであるが、患者さんの脳生検を行うことは困難であり、体外から老人斑や神経原線維変化を検出する画像診断法が重要である。現在、陽電子放出断層撮影法(PET)を用いて老人斑を画像化するアミロイドイメージング法の開発が進められているが、アミロイドイメージング法はADの早期診断には有効であるが、老人斑の数は病気の発症や重症度と比例しないことから、ADの発症や重症度を反映するタウイメージング法の開発が必要とされている。その画像化法の開発は、タウオパチーの病態解明や診断治療法の開発にとって有力なツールになる可能性がある。
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