研究課題/領域番号 |
19K20684
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
角井 泰之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 生体情報・治療システム研究部門, 助教 (30806451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 三次元培養皮膚 / 皮膚移植 / 再生医療 / 表皮 / 細胞分化 / 光生体調節作用 / photobiomodulation / 拡散反射分光 / Photobiomodulation / 拡散反射光 / フィラグリン / 拡散反射分光法 / 分化 / 移植 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、光と生体の相互作用を活用し、ヒト三次元培養皮膚モデルを用いた移植医療の実現のために克服すべき課題の解決を目指す。まず培養期間を短縮にするために、光による生体活性化作用(photobiomodulation, PBM)を応用する。光照射による培養皮膚の分化速度への影響を明らかにし、PBMが移植皮膚の迅速な生産を可能にするかどうかを明らかにする。また、同培養皮膚の分化の状態をその場で評価するために、拡散反射分光法を応用できないか検討する。ヒト三次元培養皮膚の分化に伴う分光特性の変化を明らかにするとともに、分化の過程で発生する細胞やその構成分子の状態変化を捉えるための方法を検討する。
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研究成果の概要 |
血管構造を持つ三次元培養皮膚は、移植後に速やかな血流の再開が得られ、新しい移植皮膚として有望である。本研究では、光学技術を応用し、同培養皮膚の実用化に向けた課題を解決するための検討を行った。一つ目に、光生体調節作用を用いることにより、表皮の分化を制御し、バリア機能の獲得に必要な培養時間を短縮できる可能性が示された。二つ目に、拡散反射分光法を用いることにより、表皮の分化の状態を非破壊的に評価できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、本邦の移植皮膚の貯蔵量は、慢性的なドナー不足により極めて限定的である。また既存の人工皮膚や培養皮膚には感染を生じやすい欠点がある。我々が提案する血管構造を持つ三次元培養皮膚は、感染に対する高い耐性が期待される皮膚モデルである。今後、本研究成果を製造に活かすことにより、迅速かつ安定した皮膚の供給が可能になり、上記ドナー不足の解消に役立つことが期待される。
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