研究課題/領域番号 |
19K20692
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金 雅覽 筑波大学, 数理物質系, 研究員 (00794679)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 配位結合 / キレート分子 / 金属イオン / フェントン反応 / キレーション療法 / 高分子 / ナノ粒子 / ドラッグデリバリーシステム / 金属キレート / バイオイメージング / イオンキャプチャー / 造影剤 / キレート剤 / 高分子ナノ粒子 / 金属中毒症 / 金属錯体 / ナノメディシン / 高分子キャリアー |
研究開始時の研究の概要 |
金属イオンやその錯体を造影剤とするバイオイメージング法が普及されているが、金属の全身への拡散や正常組織への沈着など、その安全性が問題となっている。また、金属の異常蓄積を伴う疾患に対しては、キレート剤の投与により体内の金属を排出させるためのキレーション療法が行われているものの、その効率は極めて低いだけでなく、排出の過程で腎臓にダメージを与え、死亡にまで至るとの報告もされている。本研究ではこれらの問題点を克服するため、体内金属イオンを制御する新しいナノメディシンの構築を目指し、(1)金属イオンを安定に封入・送達するシステム、また、(2)異常蓄積した金属イオンを捕獲・排出するシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
体内金属イオン濃度の調整は重要な生体機能の一つであるが、その人為的な制御は極めて難しい。金属錯体を造影剤として用いるバイオイメージング法が注目を集めたが、金属イオンが代謝されず残留するなど重大なリスクを抱える。また、金属代謝異常症に起因する属中毒症など、様々な難病に対しては、キレート剤の投与により体内で錯体の生成を誘導し、排出を促進させるキレーション療法が行われているものの、その効率が極めて低い上、排出系に深刻な副作用を起こす。本研究では、これらの問題点を克服し、目的の金属イオンを送達、または、異常蓄積された金属イオンを捕獲・排出する、安全かつ有効なナノメディシンの開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属錯体はMRI法などの造影剤として、キレート剤はキレーション療法に用いられているものの、それぞれ金属イオンが残留する重大なリスクや、極めて低い治療効果が問題となっている。本研究は、極めて安全に金属イオンの送達、または捕獲する画期的なナノメディシンの開発に成功した。今後、様々な難治性疾患の診断・治療への応用が強く期待される。
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