研究課題/領域番号 |
19K20699
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
森田 能次 中央大学, 理工学部, 助教 (40795308)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | タンパク質 / アロステリック効果 / 協同性 / ヘモグロビン / アルブミン / 人工酸素運搬体 / 赤血球代替物 / 蛋白質 |
研究開始時の研究の概要 |
赤血球の代替物としての「人工酸素運搬体」の実現は、次世代医療の最重要課題である。これまで多くの修飾ヘモグロビン製剤が開発されたが、酸素結合に見られるアロステリック効果(協同性)が減少してしまう欠点があった。本研究は、赤血球の酸素運搬能を完全に維持したアロステリック人工酸素運搬体(ヘモグロビン-アルブミン)トリマーの創製を目的とする。具体的には、協同性に影響しないヘモグロビン(Hb)表面のアミノ酸残基を架橋点としてアルブミン(HSA)を結合する。Hb本来の協同性が完璧に維持された人工酸素運搬体を合成するとともに、その構造解析、酸素放出能制御、血中滞留性評価を行う。
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研究成果の概要 |
赤血球の代替物となる人工酸素運搬体の実現は次世代医療の最重要課題である。本研究は、赤血球の酸素運搬能を完全に維持したアロステリック人工酸素運搬体として、(ヘモグロビン-アルブミン)トリマーを合成し、その酸素結合特性を明らかにした。さらに、中心ヘモグロビンへの部位特異的アミノ酸置換および化学修飾により、酸素親和性の制御を行った。最終的には、赤血球よりも優れた酸素運搬効率を有する人工酸素運搬体の創製に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は世界最高レベルの献血輸血システムを備えているが、少子高齢化により献血者層人口が減少すると、充分量の輸血液を確保できない状況に陥る可能性がある。このような背景から、血液型に関係なくいつでもどこでも使用できる人工酸素運搬体の実現が強く望まれている。赤血球よりも優れた酸素運搬効率を有する(ヘモグロビン-アルブミン)トリマーは、輸血治療の概念を変革する新しい化合物となり、我が国の持続的成長と発展を支える基盤医療技術の一つとなり得る。
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