研究課題/領域番号 |
19K20703
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加賀 早苗 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (60630978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 左心不全 / 右室機能 / 心エコー / 右心機能 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は、心疾患による死亡の大半に関わる重篤かつ頻度の高い合併症であり、急速に高齢化が進むわが国では、心不全患者は今後もさらに増加すると推定されている。最近、左心不全患者の予後が右室機能の良否に左右されることが注目されている。これは肺循環系が右室に与える後負荷に起因すると考えられる。従って、肺循環動態を精密に把握する意義は大きいと考えられるが、そのために、従来は侵襲的な心カテーテル法を必要とした。本研究の目的は、左心不全患者の肺循環系が右室に与える後負荷を、非侵襲的な心エコー法で包括的に評価するための方法論を確立し、その右室機能や患者予後との関係を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
心不全は、心疾患による死亡の大半に関わる重篤かつ頻度の高い合併症であり、急速に高齢化が進むわが国では、心不全患者は今後もさらに増加すると推定されている。左心不全患者の予後が右室機能の良否に左右されることがわかってきたが、これは肺循環系が右室に与える後負荷に起因すると考えられる。 本研究では、左心不全患者の肺循環系が右室に与える後負荷を、非侵襲的な心エコー法で包括的に評価するための方法を侵襲的な心臓カテーテル法との比較に基づき検討し、その妥当性を示した。さらに非侵襲的肺循環動態指標が右室機能や経時的な右室機能の低下および患者予後の悪化と関連することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全は、心疾患による死亡の大半に関わる重篤かつ頻度の高い合併症であり、今後、心不全患者が急増することが危惧されている。これに備えた心不全の予防と予後の改善が大きな課題となっている。左心不全の予後に影響を与える右室後負荷を精密に握する意義は大きいと考えられるが、従来は侵襲的な心カテーテル法を必要とした。本研究では、心エコー法を用いた右室後負荷の非侵襲的推定法を考案し、その有用性を示した。心エコー法は、重篤な症例だけでなく、高齢者や軽症例にも幅広く実施できるため、右室機能障害に至る前段階での左心不全患者のリスク評価ならびに経過観察に本研究の成果が役立つことが期待される。
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