研究課題/領域番号 |
19K20707
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中西 弘毅 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80835140)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 左房機能 / スペックルトラッキング心エコー / 心房細動 / 糖尿病 / 耐糖能異常 / 心房機能 / 糖代謝異常 / 左房リモデリング / スペックルトラッキングエコー |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病は心房細動の独立した危険因子である。これまでの基礎研究において、耐糖能異常(IGT)を含めた糖代謝異常は炎症や活性酸素の産生などを介して心筋の繊維化を惹起することが示されてきている。しかし、これまで心房細動症例におけるIGTの分布やIGTを含めた糖代謝異常が左房形態や機能に与える影響は検討されていない。本研究では、近年新たに開発されたスペックルトラッキング心エコー法を用いて、従来は評価できなかった左房の3つの機能(リザーバー機能・導管機能・ポンプ機能)を評価し、IGTを含めた糖代謝異常が左房形態や機能に与える影響を詳細に検討する。
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研究成果の概要 |
糖尿病(DM)は心房細動のリスク因子であるが、心房細動患者における糖代謝異常の有病率と、それらが左房リモデリングに与える影響は明らかではない。今回の研究の結果、初回心房細動カテーテルアブレーション治療目的に入院した症例のうち、約65%で糖代謝異常が観察された。術前のエコー検査においてDM群では、有意に左房機能低下がみられたが、糖代謝正常群と耐糖能異常(IGT)/空腹時高血糖(IFG)群には有意な差は認めなかった。一方で、IGT/IFGの存在は、カテーテルアブレーション治療後の左房リモデリング改善欠如の独立したリスクであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心房細動患者における65%で糖代謝異常が観察された。糖尿病の存在は術前左房機能低下の独立した危険因子であった。一方、耐糖能異常/空腹時高血糖群は、ベースラインの左房指標に正常糖代謝群と比較して有意な差は認められなかったが、アブレーション後の左房リバースリモデリングには有意な差が観察された。今回の結果は糖代謝異常例における心房細動の病態理解や治療戦略に重要な情報を提供するものと考えられた。
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