研究課題/領域番号 |
19K20720
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
冨田 陵子 福岡大学, 薬学部, 助教 (10580194)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アミノ酸 / アミノ酸バランス / 悪性胸膜中皮腫 / 診断 / HPLC / アミノ酸メタボロミクス / 悪性中皮腫 / HPLC分析 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の悪性胸膜中皮腫の診断では、画像診断や細胞診を行った後に、鑑別のための外科的・胸腔鏡生検等が実施されている。しかし、最終的な判断は診断を行う専門家の知識や経験に依存するところが大きく、それらを支持するような客観的指標(数値)の存在は、確定診断や鑑別診断において極めて有用であると考えられる。そこで本研究では、生体内アミノ酸濃度のトータルバランスの変動に基づいた総合的指標の作成を目的とした。培養細胞または臨床検体(患者胸水・血液・尿)を試料として種々検討を行い、新しい補助診断技術の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、生体内アミノ酸濃度のトータルバランスの変動に基づいて悪性胸膜中皮腫(MPM)患者を識別するための判別モデルの開発を行った。MPMまたは比較対照患者から採取された胸水試料のHPLC分析で得られた24種のアミノ酸濃度について主成分分析(PCA)を行い、MPM群と対照群ではアミノ酸バランスが異なることが確認された。さらに、線形判別分析(LDA)により未知検体の群情報(MPMか否か)を予測するための判別モデルを作成した。いくつかのアミノ酸で構成される本モデルは、良好な診断性能を示すことが確認され、本法を新しい悪性胸膜中皮腫(MPM)診断法として応用できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在のMPM診断は、画像診断や細胞診を行った後に鑑別のための外科的・胸腔鏡生検が実施されているが、これらは診断を行う検査技師や医師の知識と経験に依存する。本研究で提唱する新たな診断法は、判別モデル(計算式)から算出される数値によって判断するため、診断のための客観的な判断材料を提供することができる。既存の診断技術とは原理の異なる新しい補助診断法として、または定期的な健康診断等を利用したスクリーニング検査法としての応用が期待される。
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