研究課題/領域番号 |
19K20723
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
田久 創大 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 博士研究員(任常) (60796473)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 放射線検出器 / コンプトンカメラ / PET / 放射線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
PET(positron emission tomography)は、511 keV対消滅ガンマ線しか測定できないため、生体の複数の機能を同時に画像化することはできない。そこで本研究では、コンプトンカメラの機能を追加したPET検出器を開発する。具体的には、コンプトンカメラの吸収体としてシンチレータ全面または上下面に受光素子を取り付けた超高エネルギー分解能PET検出器を開発する。これを散乱体の検出器と組み合わせることで、複数核種の同時撮像が可能なイメージング技術を実現する。
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研究成果の概要 |
核医学画像診断装置であるPETは、511 keV対消滅光子しか測定できないため、生体の複数の機能を同時に画像化することはできない。そこで本研究では、広範囲のエネルギーの放射線を同時に撮像できる、コンプトンカメラの機能を追加したPET検出器の開発を行った。GSOシンチレータとMPPCアレイモジュールを用いた2層構造の散乱検出器を開発し、所属ラボの別プロジェクトで開発されたPET検出器を吸収体として流用することで、コンプトンカメラ機能付加型PET検出器を構成した。Na-22およびCs-137のエネルギーの異なる点線源を同時に撮像し、各々を区別して画像化することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PETは他の核医学診断装置であるSPECT(単一光子放射断層撮影)に比べ空間分解能や画像の定量性に優れているが、複数の分子プローブを同時に使用することはできず、複数の因子が複雑に関与する疾患等の発生要因を明らかにすることはできない。そこで、様々なエネルギーのガンマ線を可視化できるコンプトンカメラの技術に着目した。PET検出器にコンプトンカメラの原理を応用すれば、PETとしての空間分解能・感度を維持しながら、複数核種の同時撮像が可能となり、核医学診断の分野において大きなイノベーションになると期待する。
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