研究課題/領域番号 |
19K20735
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
柳 舜仁 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (30833587)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 大腸癌 / 腹腔鏡手術 / ICG / 蛍光 / 手術ナビゲーション / 血流 / 血管 / 蛍光ナビゲーション / 腹腔鏡 / 縫合不全 / 血管ナビゲーション / 血流評価 / 手術 / ICG蛍光 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌は増加傾向にあり, 開腹手術から腹腔鏡手術に移行している. 腹腔鏡手術は, 開腹手術と異なる技術を要し難易度が高く習得には時間がかかる.また縫合不全などの合併症も少なくない. 血管に注入したIndocyanine green(ICG)は, 近赤外光を照射すると蛍光を発し, 特殊なカメラを使用する事で血流動態を可視化できる.大腸癌手術では, 吻合腸管の血流低下が縫合不全の原因となる. 本研究は大腸癌について, 腹腔鏡下にICG蛍光法を用いて腸管血流を評価して吻合を行う事で縫合不全を減らすとともに, 血管を蛍光させ視認し易くして手術時間を短縮し安全で確実な手術を目指す.
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研究成果の概要 |
インドシアニングリーン(ICG)蛍光法は縫合不全低減のための血流評価や、リンパ流評価を可能にする. 最近新たに開発された近赤外蛍光樹脂もICGと同様に蛍光を発する。我々は、ICGに加えこの樹脂を用いた蛍光クリップや蛍光尿管カテーテルを臨床応用した。大腸癌における縫合不全を低減するための腸管血流評価、絞扼性腸閉塞の腸管温存可否を判断するための血流評価、腫瘍位置を特定するための内視鏡下術前蛍光クリップマーキング(胃癌、大腸癌)、局所進行大腸癌に対する蛍光尿管ナビゲーション、側方リンパ節郭清における内腸骨動脈の分枝を同定する蛍光血管ナビゲーションなどを蛍光ガイド手術として報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腹腔鏡をはじめとする低侵襲手術の適応は拡大し, より複雑で困難な手術に対しても安全な施行が求められている。また大腸癌の腹腔鏡手術の治療成績においては施設間差が指摘されている事も問題である。術後縫合不全を低減するための血流評価をICGで可視化する工夫や、通常は透見されない血管や尿管を蛍光で光らせながら行う蛍光ガイド手術は、手術の難易度を低減し、安全性を向上するメリットが期待される。 このような手術ナビゲーションは, 解剖の十分な知識や多数の手術経験があれば必ずしも必要ではないが,より複雑で高難度な腹腔鏡手術の実践にあたって, また若手外科医の安全な教育の側面に社会的意義があると思われる.
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