研究課題/領域番号 |
19K20752
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
村上 知里 日本大学, 理工学部, 助教 (30733753)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 圧力分布 / 褥瘡 / 機械学習 / 縦弾性率 / 軟部組織 / せん断弾性率 / 体圧分布測定装置 / 逆問題解法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終目標は、体圧分布測定装置で取得した圧力分布から軟部組織の厚みと縦弾性率を同時に推定する技術の開発である。 生体における軟部組織の縦弾性率は、非侵襲的な直接計測が困難である。本研究では、生体の軟部組織と同程度の硬さを持つゲルを使い、実験値を考慮した軟部組織のモデルを構築する。 これまで、軟部組織の厚みや縦弾性率を取得可能な手段は、X線検査装置やMRI、超音波診断装置などの高額な装置であった。これらの装置は、使用時に座位が困難であるなど、体位に制限が多い。提案方法によれば、安価な装置と簡便な操作により、軟部組織の厚みと縦弾性率の同時取得が可能になる。
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研究成果の概要 |
本研究の最終目標は,体圧分布測定装置で取得した圧力分布から軟部組織の厚みと縦弾性率を同時に推定する技術の開発である.本研究では,生体の軟部組織と同程度の硬さを持つゲル試験片を活用し,実験値を考慮した軟部組織のモデルを構築した. まず,軟部組織の厚み・縦弾性率・圧力の関係についてモデリングを行い,一種類の縦弾性率を持つ軟部組織と,異なる縦弾性率を持つ軟部組織のばねモデルを考えた.次に,縦弾性率推定方法を作成し,軟部組織厚み推定と縦弾性率推定を反復的に実行することで,妥当な変形量と縦弾性率を求める方法を提案した.最後に,多層軟部組織における縦弾性率推定方法の適用について検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縦弾性率を推定可能な従来技術として,超音波やMRIを用いたエラストグラフィ技術が存在する.これらのエラストグラフィ技術は,高分解能な計測が可能であるが,簡便ではない.また,これらの装置は,使用時に座位が困難であるなど,体位に制限が多い. 一方,体圧分布測定装置を使用する提案方法は,安価・簡便・携帯性が高いという特徴から,大病院をはじめ,在宅医療や小規模の医療機関での活用も考えられる.研究成果の将来的な効果として,体圧分布測定装置のシートセンサ上で座位や臥位をとることで,DTIの早期発見に有用な生体内部の情報を入手可能になることが期待できる.
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