研究課題/領域番号 |
19K20754
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補助金の研究課題番号 |
16H07085 (2016-2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2016-2018) |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
加藤 沙弥佳 (外山沙弥佳) 宮崎大学, 医学部, 助教 (90598088)
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研究期間 (年度) |
2016-08-26 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 認知行動療法 / 行動活性化療法 / うつ病 / 看護師 / 臨床看護学 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病性障害患者は、希望を失い、自分の価値を疑い、罪悪感を抱くなどの悲観的な考えを持つ傾向が強く、それらによって患者の情緒状態が左右されることが特徴とされる。本邦におけるうつ病性障害に対する治療は、選択的セロトニン再取込阻害薬(以下、SSRI)が多く用いられているが、自殺企図リスクや、不安焦燥、希死念慮の増悪のリスクが注目されている(傳田,2003)。本研究では欧米諸国において薬物療法に匹敵する治療効果が認められている認知行動療法に着目し、①看護師が行ううつ病性障害患者を対象とした認知行動療法プログラムを構築することを目的として実施する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、入院中の抑うつ状態にある患者を対象に、看護師が実践する「うつ病患者の回避行動に着目した認知行動療法ショートプログラム」を作成し、その効果を検証することである。 行動活性化療法に特化した全4セッション(1セッション60分)で完結するプログラムを実施した結果、プログラム開始前とプログラム終了時の比較では、うつ症状の改善が示唆される結果が得られた。今回の研究では、対照群の設定がない前後比較試験デザインであったが、本研究の結果から、短期BAプログラムの完遂率は90%以上と高く、入院期間中に実施できる可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2009年にはうつ病性障害の受療者数は100万人を超え、大きな社会問題となっており、うつ病性障害による社会生活への多大な影響および自殺者数の増加から生じる社会的負担は莫大であることが指摘されている。本研究において、うつ病患者への行動活性化療法を実施し、高い完遂率と、うつ症状の改善が示唆される結果が得られたことは、うつ病患者に対する薬物療法以外の治療の選択肢拡大を図るといった意味で、研究の社会的意義があるのではないかと考える。
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