研究課題/領域番号 |
19K20773
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補助金の研究課題番号 |
18H05563 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 蕗子 大阪大学, 文学研究科, 助教 (40823779)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 日韓演劇交流史 / 岸田理生 / 日韓交流 / 1990年代 / 演劇史 / アングラ演劇 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、劇作家岸田理生(1946-2003)の1990年以降の韓国演劇界との交流の様相を演出家金亜羅(1956-)との関係を中心に調査し、岸田の問題意識の所在を、作品分析を通して明らかにすることを目的とする。特に金亜羅が創設に関わったソウルの前衛的小劇場「恵化洞一番地」と、そこに招聘されて岸田が上演した『二人ぼっち』(1995)と、岸田の戯曲を用い金亜羅が演出をした『人間リア』(1998)に関わる資料収集と考察・分析を行う。最終的には、本研究で収集した資料を、現在申請者が所有している資料と共にアーカイブ化し、後続の研究発展の礎とする。
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研究成果の概要 |
本研究では1990年代に劇作家岸田理生がどのような問題意識を持ち韓国演劇界と交流したのかを、聞き取り調査と韓国での資料収集、作品分析を通して検討した。そのことで、岸田が韓国への関心の背景にある私的な交流の様相が見えた。また、岸田に関する資料は個人所蔵のものが多く、資料の所在が一般に公開されていなかった。その状況では、岸田の作品に関心のある研究者が資料にアクセスすることが難しいため、岸田の資料の所在を一般に公開することを目指し、調査と整理を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
劇作家岸田理生の研究は1980年代のものが多く、90年代の研究はほぼ行われていない。本研究は、まず岸田の基礎研究として学術的に意義がある。さらに、日本の小劇場界と韓国小劇場界との草の根的な初期の交流史の一端が明らかになり、今後の日本演劇文化研究と文化交流史研究へとつながる。また、資料のアーカイブとウエブ公開に向けての調査と整理は、資料の散逸を防ぐ点と後続の研究者や岸田作品に関心のあるひとびとの資料へのアクセスの簡易化につながる点で、社会的に意義がある。
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