研究課題/領域番号 |
19K20775
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補助金の研究課題番号 |
18H05565 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
佐藤 有希子 奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (40746236)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 真宗 / 長干寺 / 阿育王塔 / 舎利信仰 / 毘沙門天像 / 釈迦瑞像 / 正統意識 / 瑞光寺塔 / 仏教文物 / 長干寺址出土阿育王塔 / 瑞光塔出土真珠舎利宝幢 / 毘沙門天 / 舎利 / 大中祥符年間 / 日宋交流 / 寂照 / 日宋文化交流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究「日宋文物交流とその歴史的意義 -真宗時代(997~1022)を中心に-」では、北宋第三代皇帝の真宗時代(997~1022)、なかでも宋朝が契丹と結んだ講和条約・セン淵の盟が締結された直後、天が皇帝を寿いだとされる天書の降臨や、帝王が行う報天祭儀である封禅など、国威発揚のための祭祀がさかんにとりおこなわれた大中祥符~天禧年間(1008~1021)の仏教文物に注目し、その歴史的意義を明らかにする。また、入宋僧寂照(962 頃~1034)の事績と思想に注目し、彼が日宋文化交流に果たした役割について考察する。
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研究成果の概要 |
本研究は、北宋第三代皇帝・真宗時代の仏教文物に注目し、その歴史的意義を明らかにしようと試みたものである。2018年度は、南京・長干寺址出土阿育王塔(1011)について、国際学会での招待講演(仏教美術史学会・韓国)および論文執筆(「南京市長干寺址出土阿育王塔の図像と制作背景」)を行った。2019年度は、大中祥符年間に制作された蘇州・瑞光塔出土真珠舎利宝幢などについて扱った論文「唐宋時代の毘沙門天像 -王朝の守護神-」を執筆した。また同宝幢を納入した木函に描かれた四天王図像と、鎌倉時代の毘沙門天像との図像の近似性について論文「青蓮院伝来毘沙門天像に関する一考察 」で言及した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義及び社会的意義は大きく分けて以下の二点である。第一に、南京・長干寺址出土阿育王塔(大中祥符四年・1011)の制作背景と歴史的意義を明らかにしたことである。第二に、瑞光塔出土真珠舎利宝幢を納入した木函に描かれた四天王図像と青蓮院伝来という伝承をもつ毘沙門天像(京都・泉屋博古館像)との図像の近似性について考察し、日宋文化交流の一端を明らかにしたことである。総じて北宋第三代皇帝・真宗時代の仏教文物の歴史的重要性を指摘するとともに、同時代の仏教文物と平安時代中期から鎌倉時代初期の仏教美術作品の近似性を指摘した。
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