研究課題/領域番号 |
19K20789
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補助金の研究課題番号 |
18H05580 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 (2021) 大阪大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
大神 雄一郎 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (80826339)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 動詞「スル」 / 「XはYをしている」 / 状態・性質 / 意味的特徴 / 成立メカニズム / 動詞「する」 / 「XはYをしている」形式 / 認知的要因 / イメージ・メタファー / 複合名詞 / 状態・性質の「XはYをしている」 / 主体化 / 構文 / 英語所有表現 / 知覚・感覚 / メタファー / 状態・性質を表す「スル」構文 / 認知的意味 / 知覚・感覚・体感 / 日英対照 / 動詞の意味と構文の意味 / 「青い目をしている」構文 / 日本語動詞「スル」 / 認知言語学 / 生態心理学 / 日英対照・類型論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、動詞「スル」を用いて事物の状態や性質を表す「彼女は美しい髪をしている」のような表現を考察対象とする。言語のふるまいを詳細に捉え、理論言語学における知見の参照や異言語との対照を通じ、問題となる表現の実態と特徴について見通しを示すことが目的である。言語使用における人間の認知の働きに注目し、考察対象とする言語表現の意味と形式の結びつきについて明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
動詞「スル」を用いて対象の性質や状態について表す「XはYをしている」という形式の日本語構文について、多様な表現の事例に細やかに目を向け、その実態について見通しを深めた。これにより、当該の構文に「発現性」と「統合性」という意味的特徴が認められることを示した。加えて、問題となる構文の表現のうち、無生物に言及するタイプの表現および複合名詞を用いるタイプの表現について分析を行い、その成立には比喩的な認知能力が関わっていると考えられることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の考察対象は、典型的には動作の遂行や活動の実施を表すものと考えられる「スル」という動詞を用いて対象の有り様に関する意味を表す興味深い表現のタイプである。本課題の取り組みを通じ、問題となる構文の言語的実態について、従来の研究においては示されてこなかった知見が得られ、その意味的特徴と成立メカニズムについての見通しが深められたと考えられる。ここで得られた成果は、動詞「スル」の全容解明に貢献するものと期待される。
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