研究課題/領域番号 |
19K20797
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補助金の研究課題番号 |
18H05588 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
金 志成 早稲田大学, 文学学術院, 講師(任期付) (30822952)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 戦後ドイツ文学 / 詩学 / 現代ドイツ文学 / 文学理論 / 文学史 / フラグメント |
研究開始時の研究の概要 |
第二次世界大戦後のドイツにおいて「詩学」という概念は、文化制度的な枠内で復権を果たしたものの、伝統的には普遍性を志向する「施策のための規範」出会ったものが個別の作家名と結びついたことによって、その本来的な意味を失うと同時に、それ自体がひとつの文芸的実践と見なされるべき状況が生まれた。本研究はこれを〈ポスト詩学〉の状況と独自に言い表し、「詩学講義」をはじめとする言説制度を手がかりに、当時の「詩学」の位置づけにかんする調査を行う。
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研究成果の概要 |
U. ヨーンゾン、Th. ベルンハルト、P. ハントケらに関する研究成果を出した。ヨーンゾンについては、共著書『固有名の詩学』(法政大学出版局)を出版した。 ベルンハルトについては、第一長編『凍』の邦訳についての書評(図書新聞)、日本独文学会に於けるシンポジウムでの発表、および『オーストリア文学』への論文投稿などの成果を出した。 ハントケについては、2019年のノーベル文学賞受賞を受け、彼の文学的営為を専門家の立場から紹介する文章を『図書新聞』および『ラテルネ』誌に投稿した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後ドイツ文学を代表する作家でありながら日本では研究の蓄積の少ないヨーンゾンについて、市販される書籍という形で論考を発表できたことは、当該作家研究における大きな学術的意義を持つ。 ベルンハルトについては、近年ようやく注目の集まり始めた初期中編作品について日本語での初の本格的な論文を発表したことに学術的な意義が見出され、また、新聞への書評寄稿は一般読者に批評的な紹介を行うという社会的意義を有する。 ハントケについては、研究年度の間にノーベル文学賞という大きな影響力を持つ賞を受けたこともあり、専門家として積極的に紹介・解説をするという社会的意義を担った。
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