研究課題/領域番号 |
19K20819
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補助金の研究課題番号 |
18H05613 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
間淵 洋子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 特任助教 (10415614)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | コーパス / 新聞 / 近代語 / 言語変化 / 表記 / 文体 / Unicode変体仮名 / ルビ / コーパス構築 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,明治・大正時代の新聞を対象とした調査により,日本語の文体・語彙・文字表記が,メディアの発達や読者層の変化,社会変化などの社会的・時代的背景とどのように関わりながら変化したかを明らかにすることを通して,言語変化のメカニズムの解明を目指すものである。 具体的に以下3つの課題に取り組む。 (1)明治・大正時代の『読売新聞』を対象としたコーパス(言語データベース)を構築する。 (2)これを用いた言語分析により,新聞の文体・語彙・文字表記の実態とその変化を明らかにする。 (3)新聞の形式(判型,頁数,段組,面・欄割等)や受容の実態,社会的背景(教育や言語政策等)の変化と,言語変化との相関を分析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、社会と言語が大きく変化した近代(明治・大正時代)において、言語使用の実態がどのように変化したかを明らかにすることを目的として、近代の新聞のコーパス(テキストを元と研究に利用できる形で電子化したデータベース)を構築し、それに基づく言語分析を行った。 コーパスを用いて、主に語彙・表記・文体について分析した結果、活版印刷における変体仮名利用の実態と近代を通じての変遷の一端を把握することができた。また、変体仮名を含む表記の変化と並行して生じていた、新聞の形態や内容の比重の変化、文体の変化(平易な談話体から文語体、現代語に繋がる口語文体へ)も明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、近代の新聞コーパスの構築を主眼とした。これまで利用できなかった形態論情報付き新聞コーパスの完成によりメディアやジャンルを考慮した近代語研究の精緻化が可能となった。 また、このコーパスでは、近代の活版印刷で多く用いられていた変体仮名に対して、Unicode変体仮名(文字コードの国際規格Unicodeに収録された変体仮名)に対応づけるためのコーディングを行っている。これにより、近代の出版物における変体仮名の使用実態を計量的に調査・分析することが可能となった。
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