研究課題/領域番号 |
19K20842
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補助金の研究課題番号 |
18H05636 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 夏来 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (40823381)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 涵養水 / 土壌水分 / 湿地形成年代 / 気候変動 / 地形変化 / 大規模地すべり地 / 地すべり性湿地 / 第四紀火山 / 山岳湿地 / 気候 / 地形分類 / 地すべり / 湿地 / 山岳地域 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の山岳地域には多数の湿地が存在し,山岳地域の生物多様性に貢献している.湿地の成因は様々であり,気候や地形など外的変化による影響の受け方がそれぞれで異なると考えられる.本研究では,特に多様な成因の湿地が共存する奥羽山脈の第四紀火山を対象に,湿地周辺の地形・気候・水文環境を含む自然環境を包括的に検討,湿地の動態を明らかにする.特に,主な湿地の形成場所である火山原面と地すべり地形に着目し,空中写真判読およびGIS 解析によって湿地の分布特性を解明するとともに,湿地堆積物を用いて湿地の発達過程を復元して,地形変化および気候変動との関係を検討する.
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研究成果の概要 |
八幡平火山地域の山岳湿地を立地によって雪田型湿地,平坦地流入型湿地,地すべり性湿地の3つに分類し,観測によって1年間の土壌水分特性を明らかにし,堆積物分析から湿地の発達過程と気候変動との関係を検討した.雪田型湿地では主に天水に涵養されて6月中旬まで継続する融雪水の供給が湿潤環境の維持に大切な役割を果たし,数百年から数千年スケールの気候変動の影響を受けていた.他の2つの湿地は,天水に加えて地下水が重要な涵養源となり,雪田型湿地よりも長期間安定的に存続していた.特に,地すべり性湿地は,初生的な地すべり活動後の局所的な地形変化で,同一地すべり地内の湿地でも発達過程や発達速度が異なる場合があった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
山岳湿地の存在は山岳地域の生物多様性に貢献し,生態学的に価値が高いことが認識されつつある.さらに,近年の気候変動が山岳環境に与える影響が懸念され,脆弱性が高いとされる山岳湿地が,過去の気候変動に対してどのように応答してきたかを明らかにし,湿地動態の将来予測をおこなうことは喫緊の課題である.本研究は,八幡平火山地域の山岳湿地を対象に,湿地周辺の地形,気候,水文環境を含む一つの系で自然環境を包括的に捉えて,湿地の外的変化への応答性を評価した.気候変動による生態系への影響を検討するための基礎情報を与える研究である.
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