研究課題/領域番号 |
19K20848
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補助金の研究課題番号 |
18H05643 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
古川 不可知 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 機関研究員 (00822644)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | インフラストラクチャー / ヒマラヤ / ネパール / 車道 / 山岳観光 / 身体 / 移動 / 環境 / モビリティ / 環境認知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、ヒマラヤ東部地域における輸送インフラストラクチャーの発展が人々の生活や環境認識にいかなる影響を与えるのかを明らかにすることである。山岳地帯のネパール系社会という共通点を持ちながら、車道のないネパール東部のソルクンブ郡と、舗装道や山岳鉄道の完備されたインド西ベンガル州のダージリンを比較調査し、人々や社会がインフラを構築・維持するとともに、インフラのあり方によって人々や社会もまた変化してゆく様相を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究はヒマラヤの山岳地域において、輸送機械やインフラが周辺社会および人々の実践にどのような変化をもたらすのか、現地調査に基づいて考察するものである。車道建設の進むネパール東部のソルクンブ郡と、英領時代に高度なインフラ整備がなされたインド西ベンガル州のダージリンを比較分析することで、ヒマラヤ東部における輸送インフラの発展史を跡付けるとともに、車道や鉄道といった輸送インフラは発展への期待と変化への恐れを同時に喚起すること、山間部の運転が歩行と連続的な実践と捉えられていることなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グローバル化の進む現在、人々の移動はますます重要な現象となった。マクロな側面から捉えられることの多い移動を十分に理解するために、本研究ではいかなる物理的な構造が移動を可能とするのか、人々はそうした構造の上でどのように振舞うのかを考察した。また車道建設など輸送インフラの発展は、地域の開発に不可欠であると位置づけられている。山間部で進行中の車道建設が社会に及ぼす変化を観察する本研究は、単なるインフラありきの開発を超え、地域に根差した発展のあり方を模索するための一事例も提供する。
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