研究課題/領域番号 |
19K20872
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補助金の研究課題番号 |
18H05670 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0106:政治学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
白戸 圭一 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (30822738)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 対アフリカ外交 / TICAD / 開発 / 国連安全保障理事会 / 日本外交 / 選挙対策 / アフリカ票 / 小和田恒 / アフリカ / 開発援助 / インタビュー / 外交資料 / 情報公開請求 / 日本 / 中国 / 外交 |
研究開始時の研究の概要 |
日本政府の対アフリカ政策は、どのような動機に基づいて発案され、実行されてきたのか。特に、アフリカ54か国の首脳と日本の首相が5年に一度(2013年以降は3年に一度)一堂に会するアフリカ開発会議(TICAD)プロセスが1993年に始まって以降の対アフリカ政策は、いかなる外部要素に影響されながら形成され、変容してきたのか。これらの疑問に応える包括的研究は少なく、日本外交研究における一種の空白域となっている。 本研究では、日本の対アフリカ関連の一次資料の収集と並んで、アフリカ政策の形成・実行に関わった政策当局者(政治家・官僚)にインタビューし、日本の対アフリカ外交の発展過程を分析するものである。
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研究成果の概要 |
アフリカ開発会議(TICAD)が1993年に開始された経緯を明らかにすることに注力した。1980年代末から90年代初頭にかけてTICADの立ち上げに関わった9人の元外交官にインタビューし、外交史料館での資料収集、情報公開制度を利用した機密文書の開示も実施した。 その結果、TICADが1990年に日本の国連代表部で発案され、同年のアフリカ大使会議で初めて構想が外務省内で共有された事実が明らかになった。また、TICADの当初の目的は、国連におけるアフリカ票の集票という「選挙対策」であったが、外務省内での議論を通じて、日本が世界の開発問題を主導するための具体策へと洗練されていった経緯が判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本政府の対アフリカ政策は、どのような動機に基づいて計画され、実行されてきたのか。特にアフリカ開発会議(TICAD)プロセスが1993年に開始された経緯については、これまで一次資料に基づく研究が存在しなかった。そこで、本研究では、外交文書の入手と分析、TICADの立ち上げに関わった複数の元外交官にインタビューを行い、TICAD誕生の経緯を初めて明らかにした。その結果、東西冷戦終結後の日本政府が、TICADを通じて国際社会の様々な課題に能動的に働きかける外交を展開しようとしていた事実が判明した。
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