研究課題/領域番号 |
19K20873
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補助金の研究課題番号 |
18H05671 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0106:政治学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森下 明子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (40822739)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 東南アジア政治 / 社会運動 / インドネシア / マレーシア / 国家権力観 / 国家権力 / 国家暴力 / 治安部隊 / 中産階級 / 権力観 / 政治社会運動 / 政治思想 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、今日のインドネシアとマレーシアの国民(特に中産階級層)が抱く国家権力観の地域研究的比較分析を目指し、文献調査とインタビューを通して、1990 年代末以降に両国で盛んになった政治・社会運動に参加者した人々の参加動機、治安部隊に対する恐怖の有無、その理由等を明らかにする。それまで権威主義・半権威主義体制下にあった両国において、なぜ一般市民や学生が反政府・反体制的色合いの強いデモに参加したのか、その行動原理を分析することで、国民の国家権力観の核となる要素を抽出する。特に、1998 年のインドネシアのスハルト退陣要求デモと、2007 年のマレーシアの選挙改革要求デモ(ブルシ)に焦点を当てる。
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研究成果の概要 |
本研究では、主に現地でのインタビュー調査と資料収集を通して、インドネシアとマレーシアで1990年代末以降に盛んになった政治・社会運動に参加した「一般」市民(運動の組織者や活動家ではない人々)のデモ参加理由、デモでの行動、治安部隊に対する見方等を分析した。 現地調査で得られた資料・データから、過去長らく権威主義・半権威主義体制下にあった両国の国民(特に中産階級層)がそれぞれ国家権力をどのように捉えているのか、その核となる要素を抽出した。また、国民の抱く権力概念には国家間で共通点と相違点があること、相違点を生み出す要因としてそれぞれの国家の歴史(近代・現代史)が重要であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの東南アジア研究における国家権力論は、主に知識人や政治指導者たちの思想を反映したものであったのに対し、本研究では一般市民が国家権力をどのように捉えているのかという点に注目している。これにより、市井の人々の視点から現代国家の政治と権力の問題を捉えなおし、国民の多様な視点を示すことができる。
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