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成長と分配を両立させたマクロ経済分析の可能性―ロバートソン経済学の再検討―

研究課題

研究課題/領域番号 19K20906
補助金の研究課題番号 18H05709 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関大正大学 (2020-2021)
同志社大学 (2018-2019)

研究代表者

仲北浦 淳基  大正大学, 地域創生学部, 専任講師 (70823095)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード経済思想史 / 経済学説史 / ケンブリッジ学派 / マクロ経済学 / テキストマイニング / D.H. ロバートソン / 経済学史 / 分配論 / 企業組織論 / ケンブリッジ経済学 / デニス・ロバートソン / 人的ネットワーク / D. H. ロバートソン
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、マーシャルの系譜をひくロバートソンの経済理論と人的ネットワークに注目することで、再分配論(厚生論)を維持した経済成長論の可能性を探ることである。従来、ほとんど研究されてこなかった1930年から1963年(「マクロ経済学」の草創期・発展期)におけるロバートソンの著作・書簡に焦点をあてる。このような文書を質的・量的に解析することで、いつしか非主流派となり忘却されてしまったマーシャル=ピグー以来のマクロ経済分析を、成長と分配の両立という観点から解明する一助となる。さらには、現代の規範的な社会問題を直接的に分析するようなマクロ経済理論の構築にも寄与できるはずである。

研究成果の概要

本研究の最大の成果は数千葉に及ぶロバートソン関連文書の収集と整理を行なったことである。2018年9月に千葉商科大学所蔵「ロイ・ハロッド文書」、2019年2月~3月にケンブリッジ大学レン図書館、ケンブリッジ大学図書館、マーシャル図書館所蔵のロバートソン関連文書を収集した。それらを目録形式で整理し、部分的に翻刻と翻訳を行なった。これらの調査から、ロバートソンが分配論においても「努力」概念を堅持していたこと、ピグーとはマーシャル経済学に関して異なる解釈をしていたことが分かった。また、計量テキスト分析の手法でロバートソンが経済の貨幣的側面よりも実物的側面を重視していたことを検証する試みを行なった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

先行研究においてほとんど分析されてこなかったロバートソン文書を、本研究では不完全ながらも一覧形式で整理することができた。それによって、同時代人との人的交流の一部が明らかとなり、ロバートソンの手書きメモ等の未公開資料が大量に現存していることが分かった。マクロ経済学の草創期においてロバートソン(ケンブリッジ学派)が果たした役割を明らかにするための基礎が整った。

報告書

(5件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2022 2021 2019 2018

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 費用逓減産業に対する国家介入のあり方:ロバートソンのピグー批判における独占理論の萌芽2022

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 雑誌名

      大正大學研究紀要

      巻: 107 ページ: 247-268

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ケインズ『一般理論』における訳語の選定 ~学者訳と日常訳の協働に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      小峯敦・ 仲北浦淳基
    • 雑誌名

      Ryukoku University Discussion Paper Series

      巻: 21-02 ページ: 1-72

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] The Making of Dennis Robertson's A Study of Industrial Fluctuation: Didn't Robertson's Theory of Trade Cycle Really Fit to the Cambridge School of Economics?2021

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 雑誌名

      大正大學研究紀要

      巻: 106 ページ: 275-298

    • NAID

      120006990096

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ロバートソンの企業組織論―「努力」における分化と統合の相克2019

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 雑誌名

      経済学論叢

      巻: 71 ページ: 1-37

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「マクミラン委員会におけるロバートソンの経済観――テキストマイニングから判明する「実物」と「貨幣」――」2019

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基・小峯敦
    • 雑誌名

      『経済学論集』

      巻: 58 ページ: 59-100

    • NAID

      120007154295

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] ケインズ『一般理論』における訳語の選定:学者訳と日常訳の協働に向けて2021

    • 著者名/発表者名
      小峯敦・ 仲北浦淳基
    • 学会等名
      ケインズ学会全国大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] D.H.ロバートソンの分配論――政策論からの再構成2019

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 学会等名
      経済学史学会全国大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 「デニス・ロバートソンにおける企業組織と労資関係」2019

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 学会等名
      ケインズ学会公開シンポジウム
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 「マクミラン委員会におけるロバートソンの言説――テキストマイニングからの考察」2018

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 学会等名
      第62回経済思想研究会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 「D. H. ロバートソンにおける分配論――1950年代の講演を中心として」2018

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 学会等名
      第126回経済学史学会西南部会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 「マクミラン委員会におけるロバートソンとケインズ――テキストマイニングによる対話分析」2018

    • 著者名/発表者名
      仲北浦淳基
    • 学会等名
      第63回経済思想研究会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [図書] テキストマイニングから読み解く経済学史2021

    • 著者名/発表者名
      小峯敦編
    • 総ページ数
      244
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779515514
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2018-08-27   更新日: 2024-03-26  

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