研究課題/領域番号 |
19K20910
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補助金の研究課題番号 |
18H05713 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
岡村 利恵 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 特任講師 (30826607)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 社会関係資本 / 生活充実感 / 育児規範 / 情緒的サポート / スマートフォン / タブレット / Support Seeking / Diffusion of Innovation / ICT / 育児資源 / アプリ / 家事育児の外部化 / 未就学児 / 母親 / ワーク・ライフ・バランス / 子育て / ソーシャルキャピタル / 育児困難 / スマホ・タブレット / 育児負担 / スマートフォン/タブレット / ソーシャルサポート / 社会的孤立 |
研究開始時の研究の概要 |
家庭内でスマートフォンやタブレットを頻繁に利用するようになったのはここ数年のことであり,実態の把握も十分ではない.国外においては子どものICT利用についての調査報告が進められるものの,ICT利用が子育てにどのような影響を及ぼすのかまでは未だ明らかになっていない.スマートフォンやタブレットが子育てに与えるネガティブな影響について社会的な関心が集まり議論されるものの,なぜ母親は子育てにスマートフォンやタブレットを用いるのかという視点は欠けている.そこで本研究では「母親のICT利用には母親の社会的孤立や育児困難,育てにくさが関係しているのではないだろうか」と仮説を立てそれに基づいて調査研究を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の主な目的は、未就学児を持つ母親が子育てにおいてどのようにスマートフォンやタブレットなどを子育てに用いているのか、そしてそのことが母親の育児資源としてどのように作用するのか明らかにすることである。日本、韓国、米国、スウェーデンの4ヵ国のデータ分析から、育児困難を感じる母親ほど、スマートフォンやタブレットの子育てへの利用頻度が高くなるという共通の結果が得られた。スマートフォンやタブレットの子育てへの利用は母親によるsupport seekingの一部であると捉えることができるものの、それが母親の生活充実感に直接的な影響を与えていないことも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を開始した前後となる2018年はICTが人々の生活様式に大きな変化を齎していた。それに対する社会的不安と相まってスマートフォンやタブレットを子育てに利用にすることへの批判的風潮も強かった。一方で親子のスマートフォンやタブレットの使用実態は十分に明らかになっていなかった。 本研究では育児困難を抱える母親ほど、子どもに利用させる頻度、そして母親自身が子育てに関して利用する頻度が高い傾向にあることを明らかにし、同時にそれらは母親の生活充実感に直接的には結びついていないことを指摘した。これらの知見は育児資源として効果的に機能するICTの在り方を今後検討することに役立つ。
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