研究課題/領域番号 |
19K20912
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補助金の研究課題番号 |
18H05715 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 幸 京都大学, 教育学研究科, 講師 (60820347)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 海外長期滞在 / 心理社会的適応 / 地域共生社会 / 地域福祉 / 海外長期滞在家庭 / 在留邦人 / 在留外国人 / 日本人 / 長期滞在家庭 / 移民 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、海外に長期滞在する日本人家庭の視点から、滞在先社会への心理社会的適応のあり方について検討している。具体的には、長期滞在家庭が滞在先社会との摩擦をどのように克服し、帰国後の日本社会での再受容に向け準備をどのように行うのか、長期滞在家庭の子どもが通う在外教育施設がどのような役割を果たしているかについて、異文化間体験を内在化させる過程を明らかにしようとしている。
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研究成果の概要 |
本研究により、長期滞在家庭・者は、帰国後の生活を展望しながら、滞在先社会での生活を営むことにより、心理社会的適応を行っていることがわかった。長期滞在は、一時的に祖国を離れることであるが、その期間後には元の場所にすんなりと戻ることが望まれているため、滞在先社会においても日本での生活を再構築することが優先されようである。そのため、高度な専門性をもつ長期滞在過程・者は、帰国時には海外での役割や経験を失う「ロスト体験」と、社会の構成員から受け入れられない「リジェクト体験」を通して、心理社会的適応の困難さに直面することがある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
50年後の日本社会は、約1割が外国ルーツの人々になることが予測されている。地域には、多様な背景を持つ人々が暮らすようになる。今後、地域における共生社会構築に向けた取組みの検討を進めていく必要がある。日本社会に流入・定着する移民や長期滞在家庭・者を考えるためには、海外に滞在する日本人がどのように心理社会的適応の過程をたどるかをまず理解することが有効である。本研究で示唆された長期滞在家庭・者がもつ多様な視点や経験は、今後の多様化する日本社会を考えるうえでも有効である。
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